概要
さよならが怖い少女と、彼女の心に寄り添う少年の温かくて切ない恋の物語。
休日のショッピングモール。高校三年生の水瀬湊(みなせ みなと)は、人混みの中で、クラスでも派手で近寄りがたい存在として知られる如月雫(きさらぎ しずく)の姿を見つける。 彼女が立ち止まっていたのは、ペットショップのショーケースの前だった。 ガラス越しに一匹の子犬をじっと見つめる雫。その瞳には、普段の気の強さからは想像もできないほどの深い悲しみが滲んでいた。 ——彼女は、なぜそんな顔をしているのだろう。 誰にも明かすことのない、かつての愛犬との別れ。そして、大切な存在を失うことへの恐怖。 傷つくことを恐れるあまり、わざと周囲との間に壁をつくり、本当の気持ちを隠し続ける雫。 そんな彼女の心の奥に触れた湊は、少しずつ、その閉ざされた心を溶かしていくことになる。 これは、大切なものを失
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