概要
目立つ気はない。ただ、捨てた奴の名前を読めるのは、多分俺だけだな。
二十二歳の覚醒の日、授かったスキルは【分別】(等級E)。ゴミの分別には便利ですね、と鑑定士に笑われた青年は、探索者になる夢を捨てて『ダンジョン清掃員』になった。
それから、十年。
日給一万二千円の清掃員――『灰島拓真』の倉庫には、十年分のクズ素材が眠っている。
【分別】は、ゴミを捨てた奴の名前まで見せていた。
新人を囮にして逃げ、手柄だけは横取りする探索者パーティ。
「偽物」「盗品」と、調べる前から決めつける協会の査定部。
そして、清掃報告を握りつぶし、ゴミを溜めて『異常個体』を育てている誰か。
だが、十年ゴミを拾い続けてきた拓真は、誰に対しても腹を立てていない。
彼はお人好しでも、我慢しているわけでもない。
ただ、「ゴミかどうかを決めるのは、捨てた奴じゃねえ。使う奴だ」と師匠に教わ
それから、十年。
日給一万二千円の清掃員――『灰島拓真』の倉庫には、十年分のクズ素材が眠っている。
【分別】は、ゴミを捨てた奴の名前まで見せていた。
新人を囮にして逃げ、手柄だけは横取りする探索者パーティ。
「偽物」「盗品」と、調べる前から決めつける協会の査定部。
そして、清掃報告を握りつぶし、ゴミを溜めて『異常個体』を育てている誰か。
だが、十年ゴミを拾い続けてきた拓真は、誰に対しても腹を立てていない。
彼はお人好しでも、我慢しているわけでもない。
ただ、「ゴミかどうかを決めるのは、捨てた奴じゃねえ。使う奴だ」と師匠に教わ
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