概要
俺の取説は十二項目、全部ハズレ。正解は、後ろの席が知っていた。
付き合って一年の彼女・安達ひかりが、隣のクラスの軽音部の男と手を繋いで駅から出てきた。その夜に届いた別れのメッセージより、翌朝のほうがひどかった。ひかりはクラスの女子グループに『真壁遼 取扱説明書(全十二項目)』を投下していた。「次の人のために」だそうだ。
放課後、委員長の桐生早紀が項目一「落ち込んだら甘いものを与える」どおりにプリンを机に置き、隣のクラスのギャル・水野ななみは「取説の逆が正解」と激辛を持ってくる。俺は甘いものが苦手で、辛いものも苦手だ。
そして後ろの席の芹沢澪が、何も言わずにブラックの缶コーヒーを置いた。正解だった。
三人の慰めが項目を一つ消化するたび、元カノの「私が一番わかってる」が一つずつ外れていく。なぜ後ろの席の無口な女子だけが外さないのかを、俺はまだ知らない。これは
放課後、委員長の桐生早紀が項目一「落ち込んだら甘いものを与える」どおりにプリンを机に置き、隣のクラスのギャル・水野ななみは「取説の逆が正解」と激辛を持ってくる。俺は甘いものが苦手で、辛いものも苦手だ。
そして後ろの席の芹沢澪が、何も言わずにブラックの缶コーヒーを置いた。正解だった。
三人の慰めが項目を一つ消化するたび、元カノの「私が一番わかってる」が一つずつ外れていく。なぜ後ろの席の無口な女子だけが外さないのかを、俺はまだ知らない。これは
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