概要
十年通って、最後の三年は、一度も行かなかった。
縦読み推奨です。
川沿いの古いバッティングセンター「日の出」。その三番ケージには、昭和の終わりに作られたアーム式のピッチングマシンが一台あった。
八歳の秋。学童が終わってから母が帰るまでの一時間半をもてあましていた僕は、そのマシンの八十キロの球を、一球も打てなかった。
「機械だからな。同じとこに、同じ球を、何べんでも投げてくる」
ぶっきらぼうな主人のゲンさんは、そう言った。
僕は大きくなり、三番は少しずつ遅くなっていった。
これは、僕と三番の十年の話。
そして、僕が一度も行かなかった、最後の三年の話。
※カクヨムお題チャレンジ KOC2026秋 第1回お題「機械」の参加作品です。
川沿いの古いバッティングセンター「日の出」。その三番ケージには、昭和の終わりに作られたアーム式のピッチングマシンが一台あった。
八歳の秋。学童が終わってから母が帰るまでの一時間半をもてあましていた僕は、そのマシンの八十キロの球を、一球も打てなかった。
「機械だからな。同じとこに、同じ球を、何べんでも投げてくる」
ぶっきらぼうな主人のゲンさんは、そう言った。
僕は大きくなり、三番は少しずつ遅くなっていった。
これは、僕と三番の十年の話。
そして、僕が一度も行かなかった、最後の三年の話。
※カクヨムお題チャレンジ KOC2026秋 第1回お題「機械」の参加作品です。
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