概要
信じる、の前に、聞くの。断罪の夜会、母は娘の隣へ。
四十七歳の養護教諭が目を覚ますと、そこは夜会の広間で、自分は公爵夫人マルガレーテになっていた。壇上では王太子が、娘セシリアとの婚約破棄を宣言している。そしてこの体の持ち主は、娘が断罪されたらその場で親子の縁を切るつもりで、勘当の書類まで用意していた。広間の真ん中で、泣きもせず立つ十七歳の娘が、一瞬だけこちらを見る。保健室で何百回も見た、「来てくれるか」を確かめる目だった。
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