概要
四十年、誰も止めなかった音。3000枚にした途端、止められた。
廃線になった終着駅に、四十年前の「最後の音」を録めた一本のカセットテープが残されている。
最終列車の汽笛。構内放送。改札鋏。見送りのざわめき。
町は毎年、その録音を駅舎跡で流し続けてきた。
廃線四十年の記念に、地域おこし協力隊の遠藤湊は三千枚の記念盤を制作し、観光サイトでも音源を公開する。
その翌日、一通のメールが届いた。
――複製および配信を、直ちに停止されたい。
四十年間、一度も問題にならなかった音が、なぜ今年になって初めて止められたのか。
そして、カセットに貼られた〈本町記録〉の札、受入簿に残された一つだけの空欄、役場の公印がない四十通の礼状。
忘れられた録音者を追ううち、湊は「名前が残っていない」ことの本当の意味に辿り着く。
知財を知らなくても解ける、一本の録音と四十年の空白をめぐる短編ミステリ。
最終列車の汽笛。構内放送。改札鋏。見送りのざわめき。
町は毎年、その録音を駅舎跡で流し続けてきた。
廃線四十年の記念に、地域おこし協力隊の遠藤湊は三千枚の記念盤を制作し、観光サイトでも音源を公開する。
その翌日、一通のメールが届いた。
――複製および配信を、直ちに停止されたい。
四十年間、一度も問題にならなかった音が、なぜ今年になって初めて止められたのか。
そして、カセットに貼られた〈本町記録〉の札、受入簿に残された一つだけの空欄、役場の公印がない四十通の礼状。
忘れられた録音者を追ううち、湊は「名前が残っていない」ことの本当の意味に辿り着く。
知財を知らなくても解ける、一本の録音と四十年の空白をめぐる短編ミステリ。
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