概要
旧校舎の亡霊は甘い匂いとともに
県立春日部城南高校の旧校舎で、撤去されたはずのピアノの音が夕暮れに鳴り響く。5年前、後夜祭の夜、屋上から転落死したピアノの少女 森さつき。その未完成の曲を「知ってしまった」女子生徒が、2026年4月から6月にかけて3人続けて姿を消す。現場に残るのは、クチナシを思わせる甘い匂いと、録音に混入した「つづきを、弾いて」という声だけ。用務員 藤堂は匂いだけを偽装したと語るが、音の出所は誰にも再現できない。放送部の立花香は謎を追って旧校舎に入り、7月1日の録音を最後に消息を絶つ。ピアノはどこにもないのに、最後まで弾かれ続ける。この記録は、まだ呼ばれていない誰かに宛てられている。
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