晩秋の季節となり、小春日和のあたたかさが嬉しいこの頃です。
「走る」こととは徹底的に無縁な野栗が、標記の自主企画を立ち上げます。(以下、自主企画ページより)
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【本棚】我、『走れメロス🏃』をかく読めり - カクヨム https://share.google/iZSOmzAzM3fu2vVzv
太宰治『走れメロス』。
多くの人の、十代の読書遍歴を彩る一編ですね。中学校の国語教科書に掲載されていた時代もありました(今はどうなのでしょうか?)ので、嫌でも読まされた方も少なくないのではないでしょうか?
最近、「メロス教科書」世代の仲間内で『走れメロス』が話題に上りました。
王様が人を信じられなくなり、腹心の家来まで殺害するようになったというくだりについて、私は「こんなふうになるまで、王様はどれだけ人に裏切られ、傷つけられ、絶望させられ続けてきたのか」という風に普通に思っていました。ところが「ちょっとしたことがきっかけだったのでは」という捉え方をしている人がいるということに、今更のように驚いています。「ちょっとしたきっかけ」で殺されてはたまったものではありません。
この作品が「中学校の教科書」という実に香ばしいシチュエーションに据えられ、あたかも道徳教科書みたいな扱われ方をされがちなことについて、私は非常にうさんくささを感じたりもしていました。「人を信じて 泣くぐらいなら 疑うぐらいが ちょうどいい。」(拙作都都逸↓)って自然な感情だと思いますし。
https://kakuyomu.jp/works/822139837733970025/episodes/822139840340419779
仲間内の雑談という「ちょっとしたきっかけ」で、カクヨムの皆様がこの作品にどのように出会い、どのように受け止め、どのような感想を持ち、どのように論じておられるか、がぜん気になり始めました。
……ということで、以下の条件で今回も「本棚企画」を開催します。
・太宰治『走れメロス』をめぐる感想、論評、エピソードなど。
・ジャンルは「エッセイ」「評論」に限ります。
×二次創作は受け付けません。