「海神別奏~悪役令嬢代行おじさん~」最新話を更新しました!
https://kakuyomu.jp/works/16818622177569165036 今回はちょっと重めの裏話になります。
内容に差別描写を扱った記述が含まれますので、苦手な方はご注意ください。
※なろうの活動報告の方にはアホアホ小話があります!
「14 掌返し」の冒頭で出てきた言葉「野蛮人(サベージ/savage)」
前書きにも記載していましたが、直訳では野蛮な、未開の、残忍な、という意味です。
ただし、1920年代ではネイティブアメリカン(インディアン)への蔑称にもなっていました。
「savage」という言葉は、ネイティブアメリカンの人間性・文化・尊厳を否定し、
白人による抑圧や土地収奪を正当化するために使われた、非常に差別的なレッテルです。
今でこそインディアンという呼び名を改め、ネイティブアメリカンと称するようになっていますが、当時はまだまだ白人優位社会。
時のアメリカ政府はネイティブアメリカン達を白人社会に同化させるために、彼らの土地や文化を奪い、白人の文化を強制しました。
「savage」というレッテルは、こうした同化政策の必要性を主張する際に使われました。
また、当時の新聞や小説などの主要なメディアにおいても、「野蛮人」「好戦的」といったステレオタイプなイメージで描かれ、
「savage」という言葉が多用されていました。
これはネイティブアメリカンに対するステレオタイプを押し付ける一因にもなりました。
そんな中で白人ギャングを存在感だけで追い払い、高い服を着た白人を従えるネイティブアメリカンのダミアンは【ありえない】レベルの異端っぷり。
当然彼も自分を軽く見せることは許さないので、差別発言などしたら即座に殺されてしまうでしょう。
しかしそんな恐ろしい彼のことを知っていても、ふと漏れてしまう「savage」という言葉に、この世界の歪みが現れています。
こんな社会の中で、ヒロインと攻略対象たちは海魔という化け物と戦っていきます。
化物より人間の方が怖い!
そんな世界で戦う彼らのことをこれからも応援してもらえると嬉しいです!