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ナツガタリ 短歌一首部門 応募作の自解説

今夏の目標だった「角川つばさ文庫用のジュブナイルSFの連載を開始する」ことを達成し、知らないうちに始まっていた「ナツガタリ」に参加することを決めました。

何しろこのナツガタリ、ナツガタリミッションというスタンプラリーのような仕組みがあり、
「作者ルート」で上位500位以内に入るとトリ様のぬいぐるみストラップが手に入る(可能性がある)みたいじゃないですか!
これはスタンプラリー好き&トリ様ストラップ未入手民である私が参加しないわけにはいきません。

取り急ぎ、短歌一首部門にエントリーしておきました。
その作品がこちらです



『ゆるキャラがいる日常』
https://kakuyomu.jp/works/16818792436210392248

短歌一首部門は、当然「一首ずつ」で判定されますが
今回たまたま、ゆるキャラが絡んだ短歌を三首思い付いたため、
一つの作品としてまとめています。

それぞれの短歌の中では
ゆるキャラの名前をあえて出さずに、想像力が膨らむような書き方をしておりますので
こちらの近況ノートにて、それぞれの解説を載せておきたいと思います。

前置きが長くなりましたが、ぜひこの続きは上記短歌を確認した上でご覧ください🖊

◆一首目 船橋の梨の妖精
 いわずもがな、船橋市「非」公認キャラクターのふなっしー氏が登場します。こちらは、以前私がよく使っていた鉄道駅で、ほぼ毎朝鉢合わせていたサラリーマンの方の様子を詠んでいます。
 そのサラリーマンの方は、全身黒ずくめのスーツに黒っぽいビジネスバックという「固い」服装をしていたのですが、なぜかいつもズボンの右側の尻ポケットから、そこそこの大きさのふなっしーのストラップが顔をのぞかせていたのです(ある日、そのふなっしーが取り出されている現場を目撃し、それがスマホにくっついたストラップだということに気付きました)。
 真面目そうなサラリーマンの方が、スマホと同じくらいの大きさのふなっしーのストラップをでん! とスマホに付けているギャップがおもしろくて、ずっと記憶に残っていました。
 結句は朝を想定していますが、夜にもとれるように書いています。
 
◆二首目 彦根のモチ猫
 滋賀のアイドル、ひこにゃん登場です。以前彦根城を訪れた際に、最寄りである彦根駅の改札を降りると真正面にひこにゃんの巨大イラスト広告がありました。「彦根城はこちら!」と示してくれているのですが、一般的にはこの場所は、お城の写真が付された案内板が掲示されることが多いよなぁと思った記憶があります。
 また、駅前には「井伊直政公之像」があるようなのですが、こちらも目立たず(というより、ひこにゃんの存在感でかき消されている)私の記憶に残っていなかったので、「そういえば、城主の銅像ってどこにあったっけな」というあいまいな存在でした。そんな、「本物のお殿様より、ひこにゃんを推している」さまを詠みました。

 なお、彦根城は天守閣本体はこぢんまりとしていましたが、堀が立派で見ごたえがありました。いいお城です。

◆三首目 島根の黄色い猫
 ある意味、ゆるキャラブームの火付け役となったといっても過言ではない島根の誇るゆるキャラ、しまねっこです。島根には、「一畑電車(ばたでん)」というローカル線があり、そこに「ご縁電車しまねっこ号」という車両全体がしまねっこに埋め尽くされた観光車両が存在します。
 キャラクターラッピング車両は、外観+中吊り広告が限定仕様になっているのが一般的です。しかし、しまねっこ号はそれに加えて、なんと固い物質で作られたしまねっこ本体(?)がシートにちょこんと座っているのです! 事前知識なしで乗った私は驚き、思わず頭をなでてしまいました。

 この一畑電車ですが、ここ数年日本列島を襲う線状降水帯の影響もあり、しばしば運転見合わせをしています。凹凸のない低地を走るので、ちょっと地盤が崩れるだけで停まってしまうのです。運よく運転を再開しても、「復旧に時間がかかる」と思っている地元の方が乗っているケースはまばら。しまねっこ号も、一両の中に乗っているのが「しまねっことサラリーマンだけ」ということがありえます。
 地元の方からすれば、しまねっこが同じ車両にいるのも日常。首都圏の通勤列車に乗るのと同じ感覚で、スマホばかりを見てしまねっこには見向きもしません。でもそのことによって、ご縁が遠のいてしまっているのかもしれない、と思い詠みました。




前回軽い気持ちで参加した短歌コンの時よりは、少しだけ勉強してから挑戦してみました。お楽しみいただけますと幸いです。

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