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一般公開SS『長兄・次兄の楽しいハンティング2』です。

「受注されるのは盗賊退治の依頼で
間違いありませんか?」

「嗚呼、問題ない。盗賊どもの規模や
わかっているなら塒を教えてくれ。」

「数は凡そ四十人位でアジトの場所は
不明ですが、この辺りによく出没するとの
事です。」

「他の国のギルドでは捕まえた盗賊は犯罪
奴隷に落として売却も可能だったが、
この国はどうなんだ?」

「ええ、勿論可能です。ですがこの国では
犯罪奴隷の相場が他の国に比べて非常に安いと聞いておりますので、捕らえるリスクに
見合う金額かは判りかねます。」

「わかった。この依頼を請けよう。」

――――――

「ロクロー、どうであったか?」

「問題ありません。周辺で食い詰めている
集落に声をかけた所、こちらの提案に乗る
そうです。」

「良く説得出来たな。
正直信用されんと思っていたが?」

「最初は信用されませんでしたが、
彼等もわかっていたのでしょう。
このままではどうにもならない事を。
どうせ、飢えて死ぬか
本当に盗賊に身を窶(やつ)すかしかないなら
こちらの提案を呑む事にしたそうです。
一件降れば後はその者達を使って周囲を
次々に説得すれば良いだけでした。」

「其処まで切羽詰まっているのか…。
気の毒で仕方無いな。アナベル、
それでは打ち合わせ通りやるか。」

「任せとけ。」

――――――――

「盗賊退治の依頼は終了したが、
事前の情報と随分違いがあった様だぞ?」

「そ、そんな事はない筈ですが―。」

「街の外に捕らえた者達を待機させてる。
誰か確認する者を連れてこい。」

「では、私が参ります。」

「事前に聞いていた数は四十程度と聞いて
いたが実際向かってみると男どもだけで
三百は下らない数がいたぞ?
まあ、元はそこら辺の農夫等の様であった
から物の数ではなかったが、
事前情報と余りに異なり過ぎる。
ここのギルドは其処まで杜撰な仕事をして
いるのか?」

「も、申し訳ございません!
恐らくは此方で調査後に別の盗賊と合流
した可能性が高いです。
至急上に確認して追加報酬をお支払出来るか
確認いたしますので少々お待ちいただけますか?後、捕らえた者達は全て犯罪奴隷にして
売却されますか?」

「嗚呼、全て犯罪奴隷に落とすが、この国
では売らない。取り敢えず隣国辺りで売った方が良い値段で売れるだろう。
それにとある国であれば通常の十倍近い金額でも売れると聞いているからな。
最悪その国に持って行く。」

「そんな国があるのですか?
どの国ですか?」

「それは教える訳にはいかない。
下手に噂が広まってしまうとオレ達が売る時に売れなくなっても困るからな。
それよりも早く上に確認しろ、
ついでに外の奴等を犯罪奴隷にする手続きを
してくれ。」

「すみません!今確認と手配をします!」

この後追加報酬を受け取り全ての者に対しての犯罪奴隷の手続きも速やかに行われた。

「どうだ、ロクロー?
交渉はこんな感じで良かっただろうか?」

「お見事でございます。
特に依頼主の国から追加報酬をせしめる事
をされている所が素晴らしいです。」

「どうだ、アナベル?イシュルの言った通り
俺達でもやれば出来るな。」

「そうだな。やはりイシュルの事は
正しい。オレも負けてられん。
次は俺が交渉とやらをして見せよう!」


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