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一般公開SS『長兄・次兄の楽しいハンティング1』です。

俺達はイシュルからの依頼を受け、
手勢を連れて諸国を巡る旅に出る事にした。

俺達は余り交渉事が得意ではないのを察して
イシュルが使っているフーマという者達の中
から何人かを付けて貰っている。

その中の纏め役としてロクローと言う男が
主に交渉事を担当してくれるが、
イシュルからは出来れば自分達でも交渉が
出来る様になって欲しいと言われている。

きっと賢いイシュルの事だ。
この旅もただ盗賊どもをブチのめして国に
連れ帰ると言う事だけではなくて俺達が
色々出来る様になる事を期待しているに
違いない。

次に向かうのはファントと言う国だが、
ロクローによると酷い圧政を敷いているらしい。重い税に耐え兼ね逃散する者が絶えない
らしい。

うちの国ではあり得ない光景だ。
民を蔑ろにしては後々自分達の首を締める事
になるだろうに。

「アナベル、どうやらファントの者達は
民を必要としていないらしいな。」

「そのようだな、兄者。
ならば貰っても構わないのではないか?」

「うむ、そうだな。
しかし我等が民をつき連れて帰る訳にも
いかん。それでは国境を超えられまい。」

「我等が出来るのは捕らえた賊を奴隷に
落として売る為に国を渡る方法しかない。」

「盗賊なら越える事が出来るか。
ファントの盗賊の多くは追い詰められた
民が生きる為に身を窶(やつ)した姿と
言うではないか。
と言う事は食い詰めている民は明日の盗賊と
言う事に違いはあるまい。
ロクロー、事前にフーマの者達を派遣して
盗賊を詐称して国外に避難する気があるか
確認してもらう事は可能か?」

「可能です。」

「では、これから向かう街の付近にある集落に向かって意思確認をしてくれ。その間に
俺達はギルドで依頼を受けて来る。」

そうして俺達はファントに入り
それなりの規模の街に到着した。
まず宿の手配をした後ギルドに向かう。

ロクローの話しによると
この街はファントの中でも大きい方に入る
そうだが、全く活気がない。

やはり生活が苦しいのだろう。
こんなにしてしまって
後はどうするつもりなのであろうか?
頭の悪い俺ですら国が立ち行かなくなる事は
簡単に想像出来る。
まさかファントの者は俺よりも頭が悪いので
あろうか?

そんな疑問を抱きながら歩いていると
目的のギルドが見えて来た。

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