化野 佳和

短くてちょっと不思議、時にはほろ苦い…さまざまな掌編を集めました。 好きな順に、気軽にお読みくださいませ。

noteで連載していたものの改稿版 信仰と禁忌に縛られた村で、青年は一人の少女を救わなかった。 年月を経て、夢の中に現れる「森」と「声」。 それは贄となった少女の残響か、それと…

その文具店では、万年筆も封蝋も。 呪いまでも売っている。 店の名は『まほろばの月』――表の顔は文房具屋、裏の顔は“怪異を祓う陰陽師”。 店主・望月直斗と店に関わる者たちは人の心…

町の端にある小さな便利屋・和泉要は、いつも店を放り出して茶屋でだらけている。 しかし彼のもとには、何故か人と怪異の困りごとが集まってくる。 面倒だと嘆きながらも放っておけない要が…

古い寺のそばにある書物屋「幽書堂」。 店主の志摩 稔は、奥の人目に触れない書物室で怪異の記録を集めている。 ある日、偽僧の市川 甚九郎が持ち込んだ奇妙な依頼をきっかけに、静かな書…

高校生の佐藤美咲は、今日も帰宅後のひとときを過ごす。 静かな部屋での穏やかな時間――でもどこか、普段とは少し違う空気が漂っている。 小さな違和感に気付くとき、読者はその先に何が待…

全13話の短編集。 じわりと纏わりつくような不気味さを、お楽しみください。

『主人公、八神勇弥は物の怪を祓う。 それが人に仇成すの物の怪ならば、斬らねばならん。 古今東西練り歩き、世を均すため赴くのだった。』

　何に対しても興味の持てない主人公・鶴岡麻紀は、会社で理不尽な目に遭っている。 　ある盆休み、墓参りに行った麻紀の身に災難が降りかかる。 　そこで出会った青年に助けられ、事なきを…

　これはうさぎの物語。 　喜怒哀楽は、ヒトが持ち合わせているだけではないはずだ。 　人間目線はもう飽きた。 　私から見たあの子の生き様、すべてお聞かせ致しましょう。