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さき書き

あとがきがあるなら、先に書いたっていいじゃない。ということで、さき書きです。
これから小説を書くにあたっての抱負なんて大層なものではないですが、どんなものを書いていきたいかという話をしたいです。

私の学生時代は創作仲間に囲まれていました。だから、てっきり人類はみんな空想好きで、それを創作したくてうずうずしていると思い込んでいました。

しかし、いざ社会に出てみると皆さん健康食品がどうだのブランドのセールだの、推し活だので忙しなく消費生活を送っていました。
あくまで私の周りは、ですが。

何かを生み出すということは、とても大変なことです。無いものを作る創作というのは、趣味としてはかなりハードモードと言えるでしょう。既にあるものを楽しんだ方が楽なのです。

それに加えて、人生そのものが苦難の連続でもあります。仕事でも私生活でも、予期せぬ事態は起こるものです。そして時にそれは連鎖し、まるで雪崩のように押し寄せることもあるでしょう。

そんな時は、もう何もかも嫌になって、感情の起伏すらもストレスになって、青春冒険活劇や鬱コンテンツが見られなくなり、やっと座れた満員電車の中で日常ほのぼの系ばかり読んでいる。私みたいな大人が完成します。

いつか、疲れきった大人のくたびれた日常に、ひとさじのスパイスを与えられるような作家になりたいです。膝から崩れ落ちる笑いもなければ、号泣するような別れもないかもしれない。けれど

「なんか変テコなもの読んだな」

そんな風に思って、あなたの肩のこりが少しでもほぐれたら、こんなに幸せなことはないでしょう。


さき書き:猫背のぱん屋さん

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