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本日の重力1/100 ライプニッツってほんとにすごい。 ちょっと長文です。

いつも拙作「重力1/100」をお楽しみいただきありがとうございます。

本日の更新に際して、少しだけ補足です(SF的な嘘ではなく、学問的な事実のお話です)。

ここ最近の作中に「ライプニッツ」を登場させています。
理系の方や、大学受験で世界史・数学を修めた方なら聞き覚えのある名前かもしれません。

ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ(1646-1716)は、ドイツが生んだ人類史上屈指の天才です。
※あくまで僕の見立てですが、現代の社会基盤そのものに影響を与えるレベルの全方位型天才は、人類史でそう何人もいないと思っています。個人的に、彼に並ぶと感じるのはジョン・フォン・ノイマン(1903–1957)くらいです。

彼がたった一人で生み出した「微積分の記法」と「2進法」は、現代の情報処理、AI技術、プログラミング言語、さらには金融工学にいたるすべての源流となっています。

微積分といえばニュートンも有名ですが、彼の記法は主に物体運動(物理)に特化したものでした。一方でライプニッツの記法は汎用性が極めて高く、「世界中のあらゆる『変化』を記述できる」からこそ、現代数学の標準として採用されています。

また2進法において、彼は「0=無」「1=神」と捉えていました。
この式は彼が考える「神の存在証明」の象徴となるものです。

ライプニッツの恐ろしいところは、複雑な思考や論理すらも「オンとオフの単純な機械的くり返し」に還元できる可能性を、300年前に見抜いていた点です。これが電子回路による高速演算として結実したのが、今のコンピュータであり言語処理AIです。

私たちが生存するための社会システムの土台が、彼の掌の上にあると言っても過言ではありません。

驚くべきことに、彼はこれらの研究を通じて「神の存在証明」を本気で試みていました。微積分も2進法も、神の実存を「計算」で解き明かすためのツールだったのです(これはオカルトではなく、膨大な一次資料が残る史実です)。

結局、その挑戦は成功しませんでした。

のちにドイツの哲学者カントが『純粋理性批判』で示した通り、「存在する」ということは概念の分析だけでは導き出せない、人間の理性が届かない領域だったからです。
カント以降、哲学は「神や世界の真理」から「それを問う人間の理性とは何か(認識論)」へと舵を切り、やがて実存主義やポストモダンへと移り変わっていきました。

しかし——彼が遺した「計算はどこまで世界の真実に届くのか」という問いは、300年の時を経て、AIという形で再び私たちの前に舞い戻ってきました。現代哲学で熱く議論されているシミュレーション仮説やAI倫理の根底には、今も彼の問いが息づいています。

ライプニッツが挑んだ「神の証明」の問いに、彼自身の計算が生み出した「AI」が時を超えて応えようとしている。そこには、どこか不思議な円環を感じずにはいられません。

そんな彼の執念と偉業に、少しでも興味を持っていただければ幸いです。

なお本日の更新予定分タイトル「カミゴエ」はプロレスラー飯伏選手が新日本プロレス社長となった棚橋選手に勝つために編み出した必殺技です。

誰得イラストはライプニッツ(悪い天才風)です。万感の思いを込めて。

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