「昨日、電話で『タンスの中に誰かがいる』って怯えてたけど、大丈夫だったの？」 「そんなこと言ったっけ？ うちにタンスなんてないよ」

「それで、ある日『ホームベーカリーで作る培養肉』ってサイトを見つけたんです」 「培養肉？」

入学試験の日、遅刻しそうになった中学生が、近道しようとメッキ工場に侵入した。工員に見つかり強引に抜けようとしたが、誤って六価クロム槽に落ちた。救急車を呼ばれたが、少年は逃走。以降…

「この木にはアシナガバチの巣があります。 刺激すると刺される恐れがあるため、近寄らないでください。 彼らが“集めたもの”を見つけても、決して触れないでください。」 大きなケヤキ…

ファミコンのマリオは常に横を向いていた。彼の目は、横顔に2ドットの一本線で表されるが、4ドットの二本線になる瞬間がある。死ぬ時だ。四肢を広げ、断末魔の表情を見せる一瞬だけ、マリオ…

火事で焼け落ちた実家の跡から見つかったのは、いないはずの動物の焼死体だった。

祖父は転倒し、自転車を見ると、前輪のスポークにぐちゃぐちゃにからまって、蛇が死んでいました。

「だから狂った遊具なんだよ」

午前0時にインターホンが鳴った。モニターを見て、一瞬心臓が止まる。そこにいたのは、僕だった。

「今喋ってた人、ヤバい」

霊園へ向かう車内で、彼女が祖母について話しはじめた。 「延命治療を続けたのは、できるだけ苦痛を引き伸ばしたかったから」

「この山はな、半グレが人を殺してバラバラにして埋めた山なんだ。彼らは犯行後、近くの河原でバーベキューを楽しんだ。ヤベーだろ。で、そこに今から行くんだけど。わははは！」

帰り道にスーパーで冷凍の鍋焼きうどんを買い、帰宅後コンロにかけたら、煮え立つ汁の中から正体不明の食材が浮かび上がってきた。

「最近、いびきを録音するアプリを使い始めたんだけどさ、変なことが起きてて……」 友人のタカギが妙な相談をしてきた。

引っ越し初日、ストリートビューで自宅を検索してみると、不審な女が写っていた。それから毎晩、異様な夢を見るようになる。