兎森うさ子

12月13日は大河の誕生日！ ということで、記念に短編を書きました。 大我視点の話です。

会長に会うことから急遽スーツを買うことになり、同行した安野。 スーツを試着した姫宮にその場で一回転して貰った際の臀部辺りに気になるものがあったことから、他の世話係に聞いてみる…

立場上、尊敬と羨望、その中に嫉妬と憎悪の視線を向けられながら「御月堂様」と呼ばれる世界で生きてきた彼はある代理母だった彼が呼んだ声音に心を動かされるものがあり──。 「愛され…

無事に大河の誕生日を祝うことが出来て嬉しさと感動でいっぱいになっている姫宮に、御月堂の何気なく訊かれた誕生日はいつなのかにはっきり答えられず、そして"親として"大河と向き合えばい…

勉強が苦手な赤点常連者の日向はある日のこと、体育の授業中にふざけて足を捻った友達の付き添いで保健室にやってくる。 先生が不在だったことから、呼び行こうと出ようとした時、閉めら…

発情期の愛賀が欲しがっていた御月堂の服がクリーニングにまで出してくれ、返してきた。 秘書の松下がある一言を言ったことで御月堂なりの「好き」の形を示すが──。 ※1～は御月堂…

大河の誕生日の時に一緒に撮ってもらった写真を伶介は眺めていた。 そんな伶介を呼びに来た母親の言葉きっかけで、伶介は思い返す。 大河にとっては初めて友達になった日のことを。…

大河が落ち着かないでいる。 それは友達である伶介が遊びに来るからで、大好きなアニメでも集中できずにいた。 心待ちにしていた伶介が水族館のお土産を持ってきてくれたことから、伶介…

仕事中不意に思い出された、発情期になった愛賀の服の下に広がる目を潜めるもの。 あれは何なのかと知りたいと思う御月堂だったが⋯⋯。 本編74発情期後の攻めの御月堂視点です。…

誕生日の時に掠れた声であっても『ママ』と発せられたことがきっかけで、今までの照れ隠しが嘘のように母親である姫宮にべったり甘えてくる大河。 加えて、ボードを駆使して『ごはん』『…

御月堂の元婚姻関係であった雅の傷害未遂や心機一転として新居に引越し、引き続き世話係として安野達に支えられながらも、二度と会えないと思っていた我が子・大河と愛を教え合う"契約"をし…

クリスマス前日に発情期の兆候として熱を出してしまった姫宮。 大事な息子・大河を喜ばせたかったのにこんな状態では何もしてあげられないと第二の性を酷く嫌悪し、安野達に看病されてい…

久しぶりの御月堂に緊張した面持ちで出迎えた姫宮。 何故かじっと見てきた御月堂が次に大河のことを聞いた後、彼に積極的に話しかけている様を見て、心を打たれた姫宮は──。 「愛…

姫宮が外に用事があると言ってきた。 自ら外に出て行こうとしない人が一体どこに行くのかと、心配と好奇心に駆られて、ちょうど手が空いていた世話係の一人・江藤がその後をついていくこ…

代理出産を依頼したオメガが失踪してから数ヶ月が過ぎたある日のこと。 今日も図々しく居座り、オメガの帰りを待つ安野達のところへやってきたのは、オメガの実の子だという男の子。 …

午前中の家事をし終わり、大河の様子を見に行こうとしていた時、小口と共に窓の外を見ている姿を見かけた姫宮。 一緒に見ると、外では雪が降っていた。都内に住む者にとってはいつぶりか…

朝田朱音には、片手で数えられる年齢の時、二歳年上の『兄』がいた。 しかし、その『兄』は、「朱音のそばにいられない」と言って、朱音の前から消えてしまった。 去り際、二人で作った…

バイトの休みであった祥也は一日寝て過ごそうと思っていた矢先、弟の匡に一喝され、子狼のジルヴァと共に散歩をしていた。 ジルヴァのことを見ていると、同年代の女子に声を掛けられた。 中…

夏祭りから数日経った頃。 あの時に怪我した箇所がなかなか治らず、バイトを休むことになった祥也は、自分のせいでそうなったと泣く子狼のジルヴァのことを慰めつつ、癪に障る弟の匡のこ…

五歳歳下の弟・匡は結局熱中症であり、無事完治したが、もう一つの問題、ジルヴァが人の姿に変化をしなくなってしまった。 祥也に優しさがなくなってしまったのかと思ったが、変わらずに…

少しでありながらも、穏やかな日常に戸惑いつつ、その暮らしに慣れつつあった。 が、バイト先のコンビニに出会った、会いたくもない弟・匡は、よりにもよって居候すると言い出し、そして…

バイト帰りの最中、土砂降りに見舞われ、自身の不幸に自嘲していた祥也の前に、黒い獣を見つける。 自分と同じような痛ましい傷に放っておけなかった祥也は、連れて帰り、風呂に入れてやると…

生前罪を犯した死者が死神として生まれ変わり、生者の魂を狩って、魂を償う世界"死神の世界"に住まうヒュウガは、今日も大鎌の特訓を友人とやろうと外に出た時、"血の湖"で血まみれで倒…

死神の世界に暮らすクロサキは、毎日見る悪夢と脆弱な身体に悩まされていた。それらのせいは、銀と黒が交じった"災いの髪"と呼ばれている呪われた髪色のせいだと。 そんな彼に世話を焼い…