ハロウ。つるです。メリクリイヴ。
でもつる家は曜日の関係でもうちょっとあとにクリスマスパーティします。
もはや年末にケーキとチキンを食べるだけの家族忘年会ですが……イインダヨ!!
さてさて、振り返ってまいろうか2025年。
今年ね、長編は三本書けました。なお、一昨年から「年二本長編を書く」を目標にしているので今年はプラス一作! やったね!
ただ短編が書けなかった。よそ様のアンソロジーにお邪魔しているんで、ここに載せてないのはあるのですが。
それでは、ここでは長編を振り返ってまいりましょう。
「天を描けど、光なお遠く〜チェルデ国絵画動乱記〜」第三部
https://kakuyomu.jp/works/16817330661485346893 最終部の第三部を書き切り、無事に完結することができました。今年はなにを置いてもこれは達成したかったので、ほんとほっとしています。最後まで書くことで、主人公としてのアネシュカがはっきりくっきり描けたし、芸術と人間と歴史の話として終わることができたし、この作品で書ききれなかったことはないと思うくらい満足しています。各キャラクターの幕間的な短編はまだいくつか書きたいのがあるのですが、本編としては書き切りました。ここ5年いろんなものを書いてきましたが、「いまの自分だから書けたお話」といえばやっぱり「てんえが」なんですよね。それに第三部のマジーグの歳を超す前に書き終えたかったので、そこも個人的グッジョブ。
「平成初期を舞台とした現代ファンタジー(公募用)」
夏から秋にかけてはずっとこれを書いていました。八万字です。現代ファンタジーといっても現実世界の歴史や社会を軸にしたテーマはやや重め、だけど読み口は軽め、というつるにはあまりない作品です。テーマ的には「梨子割」の続きみたいな重さがあって、でも文体が一人称でしかも主人公がチャラい若い男性なので(これもつる作品には珍しい)読み口は軽い、みたいな話でした。公募終えたらどこかで発表したいんですが、カクヨムに載せるかはちょーっと考えどころなんだよなぁ、内容的に。読みたい方いますかね?
なお画像はこれを書いたときの参考文献。なにを書いたんだ? という感じですが、テーマがそこそこ重いことだけは伝わると思います……。
「蓬莱百貨店外商部」
https://kakuyomu.jp/works/822139838314006810 現在連載中ですが、最終話まですでに書き終わっています。12万字弱。年末年始にぽちぽち細部を改稿するかな。前二作品は計画を持って書いたんですけど、これは今年まさかこんな作品を書くことになるとはなー、というダークホース。秋口に夢で見た設定を盛りに盛って、最初は「小説家になろう」での自主企画「いけおぢ豊穣祭3」に寄せた短編でした。第一章がその短編部分にあたります。ところが周囲から評判がよく、自分でも「ああこの世界観はもっと突き詰めて書けるな〜」という手ごたえがあったので、長編にしてみました。時期的にカクコンに間に合ったのでそこにぶちこめたのもラッキーでした。
この作品は「好きなテーマ」と「好きなシーン」をつらつら書き重ねることでストーリーを紡ぐ、という今までにない気楽さで書けたのがすごく自分としては面白かったです。ああ、自分こういう書き方もできるんだ、っていう新しい発見。これは得難かったですね。なにより執筆始めた当初の「書きたいものをカタチにするワクワク感」が戻ってきたようで大変楽しかったです。あと、この作品で新しい読み手の方にたくさん出会えたのが嬉しかったです。これからもどうぞよろしくねー。
どうありたいか なにをしていきたいか
「てんえが」を今年完結させたことでだいぶん気持ちが楽になってしまって、実は今「なにがなんでも書きたい物語」ってのが思いつかない状況にいます。書きたいネタとしてはポツポツあるんですけど、これを書き終わるまでは死ねない、みたいな熱量の作品、みたいのはもしかしたらもう書けないのかなあ、そんなことも思います。でも思いがけず今年「蓬莱百貨店」を書けたように、自分の中からなにがいつ湧き出てくるかは予測できないので、どうなるかはほんとわかりませんね。
でも、わたしにとって小説を書くことは自分にとっての「自意識深掘り作業」なんです。小説を書くことで自分の無意識にある価値観やこだわり、大切にしたいもの、またはそうでないもの、そういうものたちがとてもクリアに見えるようになりました。このことでだいぶ生きてるのが楽しくなったんですよ、わたしの場合。だからこの先もゆるゆるなにかしら書いていたいです。
ままならない生はわたしも同じでして、だから
今年はプライベートのほうがいろいろあって、まあ主に家人の病気の進行がほにゃらら〜ということなんですけど、とにかくままならないことだらけでした。だからこそ「小説」という自分の世界があってほんとによかった。現実の生活にしか気を配れなかったら詰んでたと思います。
わたしが小説で書きたいものって一貫して「ままならない生」と「その先にある光」なんですが、これは自分のためでもあるなあ、と今年つくづく思いました。自分もそこそこ「ままならないなあ」と思って生きていますが、その先に光があるといいな、なんとかそれを探したいな、そうやって一日一日を生き延びてるんですよね。だからそういうものを書くし、書きたいんだなぁ、そんなことを考えた一年でもありました。
さてなんと2026年でつる、半世紀生きる計算でして、いやーびっくりです。なにがびっくりって「人間、50年生きててもなんも賢くならないんだなあ」って驚き。でも、積み重ねたものがあるから何か書けるものもあるはず、そう信じて来年も生きたいですね。44歳で小説書き始めたスロースターターだからこそ出来ることもあるはずなので。
2025年、ありがとうございました。
2026年も、よろしくお願いします。
年明けのリアルつるは1/18(日)文学フリマ京都から始動。
「コズミックスタア」というサークル名です。
そしてなぜか、2/28(土)は芳林堂高田馬場店で行われるプロ限定&テーマ限定のZINE市場「第1回KukuriNezi」に出ます。ほんとよ。
どっちもよろしくね。
では良いお年を。