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風葬より カインハースト・ゲオルク・フォン・オルデンブルクについて

カインハースト・ゲオルク・フォン・オルデンブルク
第一皇子/皇位継承権第一位/王子様

ローゼンベルク帝国の第一皇子にして、皇位継承権第一位。
明るく爽やかで人当たりがよく、社交の場では自然と人の中心に立つ、文字どおりの「王子様」。

身分や立場にかかわらず人そのものへ興味を持ち、知らないものを見ればまず「面白い」と近づいていく。知的好奇心も旺盛で、異文化や宗教、制度についても、権威の説明をそのまま鵜呑みにはしない。

一方で、決して世間知らずのお人好しではない。

皇位継承者として生まれ、幼い頃から皇室内部の派閥争いに晒されてきた。毒、工作、暗殺未遂――自分の命さえ政治の道具になる環境で育ったため、人の思惑を読み、必要なら駆け引きもする。

十六歳で従軍したドラコニア戦争でも、その命を狙う謀略に巻き込まれた。

そこで出会ったのが、当時傭兵だったラインハルト。

育ちも価値観も正反対の二人は当然のように衝突したものの、泥と血にまみれて同じ戦場を生き延びた。それから十年。現在では主君と臣下であり、戦友であり、友人でもある。ラインハルトを「ライン」と呼び、彼が無茶をすれば主君として止められる、数少ない人物でもある。

そんなカインが何より憧れているものが、自由。

たびたび皇宮から脱走し、市民に紛れて街を歩くのもそのため。第一皇子でも皇位継承者でもない、ただのカインハーストでいられる時間を楽しんでいる。

けれど、彼は責任そのものを捨てたいわけではない。

自由を欲し、逃げたいと思うことがあっても、自分が背負う国と人々の存在を知っている。必要な場面では誰かの望みを退けることも、人を利用することもある。そして、その決断によって誰かを傷つけたなら、「国のためだった」の一言で自分を無罪にはしない。

異世界から現れたアザミに対しても、最初から「聖女」という肩書きだけではなく、彼女自身へ強い興味を示す。

知らない文化。知らない音楽。知らない価値観。
何より、自分を第一皇子として特別扱いしない彼女との時間を、カイン自身も楽しむようになっていく。

華やかな笑顔の奥には、皇族としての強かさと、未来の国を背負う覚悟がある。

自由を誰より望みながら、
それでも責任を選び続ける。

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