いつからだろう。僕たちが笑わなくなったのは。
毎朝、鏡の前を通るたびに、冴えない顔の自分が映っている。
満員電車に揺られながら、人混みに押し付けられた出入り口の硝子には、冴えない顔の自分が映っている。
会社について同僚と挨拶を交わし、「元気ないね」と覗き込んでくる彼女の瞳には、冴えない顔の自分が映っている。
ミーティングを終え、仕事終わりに「飲みにいくか」と声をかけてきた部長の後退した額には、冴えない顔の自分が映っている。
結局断れずに渋々付き合う居酒屋で、最初に運ばれてきたビールを自棄になりながら飲み干したジョッキには、冴えない顔の自分が映っている。
別に美味くもない酒と部長の武勇伝をしこたま浴びた後、終電を逃した帰り道にあるショウウインドウには、冴えない顔の自分が映っている。
家にやっと帰ってきて、服を脱ぐのもめんどくさくなりそのままベッドに身体を投げる。
不意に、今日のデイリーミッションが未消化なのを思い出してスマホの電源を入れるも、充電切れとともにそのまま寝落ちしてしまい、消えた液晶には冴えない顔の自分が映っている。
そんな冴えない顔のあなたが書いた作品で僕は笑いたい。そして、読んだ全ての人を笑わせてほしい。たとえ顔は冴えていなくとも、文章は冴えていてほしい。それが僕の願い。
近日、お笑い企画始動――。