ずっと閉塞感に囚われている。価値がないことは悪いことではないことは知っている。けど、勝ちがないことは体面が悪いこともよく知っている。誰の言葉かというと、私の言葉だ。正直ここ一か月、打ちのめされた気分でいた。評価をされないことと読まれないことそのものに、ではない。「忙しいから」「一旦やり遂げたから」そんな理由になっていない理由を取ってつけて、小説が書けないことの言い訳をしていた自分に気づいたからだ。
魂が元気に血を流せていないから出血は無駄に床に溜まり、乾く。その虚しさに、身体が、筆を持つ手が上がらなくなっていく。出血多量ではなく、血が下手に乾くことに対して悲しんでいる。この世の全てを時間が解決するからこそ、私が書かなくてもいい理由になってしまう。時は金なり、タイムイズマネー。どちらも時間に価値をつける言葉だが、時間より相場が高いところに創作を置いておかなければいけないのだ、と強く思った。
面白いものは書けた。なら満足なのか?違うでしょ。もっと面白いものを、書くまでだと思うよ。