途中草津宿で、昼餉をいただきそのまま石部宿まで行く予定だったが、人々が、妙に興奮した様子で噂をしているのが気になって、聞いてみると、石部宿で、悪いことをしたものに、天誅が下るというのだ。
昨日も、鷹に目玉をくりぬかれるという事件が起こったらしい。
「何やら物騒な話ですね…」
狸の次は鷹か…、相次いで起きる事件に、よすがは不安を隠せずに呟いた。
「そうですな。しかし、天誅と言うくらいですから、被害を受けたものは、少なからず、悪いことをしたのでしょうな」
「まあ、それはそうですね」
「何も悪いことをしていない我らには、関係のないことです。気にすることはありませんよ」
九条様は、あっけらかんという。
やっと久ぶりに新しく更新できました。お勉強することが多くて、まだまだ足りないのですが、障りの部分だけは書けたので読んでいただけたら嬉しいです。