飛鳥時代を題材とした古代史小説『山吹色のマージナル《十市皇女~大津皇子~氷高皇女》』の連載を開始いたしました。
この作品は2024.7.5~8.5に「小説家になろう」にて公開されたものです(完結済)。
歴史の中でも特に古代史が好きで卒論のテーマに選んだくらいなのですが、古代史を題材とした小説があまりなく、だったら自分で書いちまえ!と学生時代に書いたのが『第一章~十市皇女の悲憤~』(当時のタイトルは『常処女(とこをとめ)』)でした(正確に言うと有間皇子のエピソード執筆が先でしたが)。
なにせ学生時代に書いたものだから文章は粗削り、表現は稚拙、物語にはひねりがない、とお目汚しにすらならないと一旦は躊躇しつつも、結構気に入っていた作品なので思い切って公開することにしました。
後年、他作品(筆名は違います)を上梓する際、ものは試しと出版社の担当さんに『常処女』をご覧いただいたことがあります。しかしものの見事に却下され撃沈しました。「物足りない」と。
けっこう自信あったのでショックでしたね、当時は。今ならわかりますが。だからといって補えているわけではありませんが。←これもわかります。
なので今回投稿するにあたり、改稿しないと人様に見せられる代物にはならない、と考えました。が、結果的に、多少の加筆修正はあったもののそのまま投稿することにしました。
そうなんです。本当に気に入ってたんです、この『常処女』という拙作が。
実は卒業後かなり経ってから一度推敲しています。そのときタイミングよくテレビからユーミンの『Hello,my friend』が流れてきまして、号泣しながら書き直していたという……。主人公に感情移入しすぎて客観性のかけらもない、物書きとしてあるまじき愚行。ちなみに今でもこの曲を聴けば当時のことを簡単に思い出せます。
まぁ泣けちゃったんだからしょうがないよな、と開き直り、第一章の十市皇女のエピソードに関しては加筆程度に留め、稚拙な部分もそのまま公開することといたしました。
お目汚しくらいになれば幸いです。