昨年末から連載してきた『ザ・グレイテスト・キング~粉飾皇帝のよみがえり~』が、昨日無事に最終50話に到着いたしました。
ここまでお読みくださった方、コメントや♡、レビューで応援くださった方、本当にありがとうございます。おかげで完結することができました。
すごく感謝の気持ちでいっぱいなので、あとがきを。
先に宣言しておきます。このノート、長いです(笑)
アイデアの元ネタは、ひょんなことから参加した修験道でした。
山岳信仰に古神道や陰陽道、密教がブレンドされた「非日常」ですね。
行くにあたって一週間の潔斎。
酒タバコ、カフェインはもちろん、小麦・卵・乳製品・ニンニクやネギ・唐辛子などの刺激物も禁止という食生活を求められました。
エッチなことは……妄想までならセーフでしょうか?
当日は滝に打たれ、お寺の冷泉に頭までつかり(深夜2時!)、夜中から山に入って朝ごろ登頂。
祝詞やら真言やら九字やら……にわか者なのでよく分かっていません。
要するに、現代人にはハードすぎる修行だったということです。
その道中で「昔の行者の装束」というものを見てしまいまして。
七つ道具的な物の中に……鉄下駄が!
その高さと分厚さは、天狗もハダシで逃げ出しそうなレベルでした。
もちろんツッコミましたよ。ぜったいウソでしょ、って。
と同時に、三国志演義で関羽が使う「青龍偃月刀」を思い出していました。
重さ八十二斤、どの時代の度量衡か不明ながら18㎏~50㎏。普通の兵士が六人がかりで運べるかどうか、でしたっけ?
……クマと戦うの?
当時は執筆する未来など思いもよらず、読書からも遠ざかっていました。
小説を書くようになって思い出したのです――――これらの脚色が後世で信じられていたら、と。
自伝を盛りまくった偉人が千年後によみがえる、というアイデアが生まれた瞬間でした。
しかしそこからが進みませんでした。
主人公が本当に最強であれば、無双すればいいんです。面白いかどうかは腕の見せ所ですが、とりあえず物語を前に転がせるハズ。
一方アレリウスは虚飾のカタマリ。ドラゴンなんてぶつけたら、一瞬で消し炭です。
さらに悪いことに、よみがえった将来で目指すべき物がない。やはり過去の人なので。
アレリウスが目標を見つけない限り、物語のエンディングも見えません。
こうして彼は千年後に生きる前に、めでたく咲野の短い執筆歴の闇に葬られることに。
――――だったのですが、事情が変わりました。
カクヨムコン11に挑戦してみようと思ったのです。
発端はとある方でした。誰とは申し上げませんが(猫ちゃん、無事に捕獲できました🐈)、その作者さまのノートのコメント欄で、私のことに触れてくれていたのですね。
楽しみです、と。
……ふむ。
お題フェス参戦だけの予定は変更、長編に行ってみよう。
しかし九月末まで練っていた作品はカクヨムコンにはふさわしくない。
別の構想が必要です。
前作『これ転』で、軽い語り口の恋愛長編はとりあえず成功。ほかのレパートリーも出せたら、いろいろな読み味を書く作者と思ってもらえるかな。
じゃあ今作は三人称で。いっそ複数視点にチャレンジしようか。
ここでアレリウスがよみがえりました。
エメリクという二人目が生まれたことで、すべてが一気に転がり始めたのです。
とはいえこの時点で十月半ば。
実質二か月の執筆期間は、私にとっては壁でした。
仕事に余裕があったのも幸いしてなんとか初稿完成まで漕ぎつけたものの……推敲期間は二週間。
この期間が一番つらかったですね。
何人かのキャラクターを再構築したり、登場人物を削ったり。
シークエンスをまるまる書き換える必要も出てきて、途方に暮れたこともありました。
が、必ず間に合わせたかったし、楽しんでほしかった。
改稿を繰り返した結果、初稿のクオリティが恥ずかしくなったほど。
今の私にできる最大強度まで編み上げられたと自負しています。
物語がスタートしてからは毎日、キャラクターに寄り添ったコメントをもらえて、本当に幸せな連載でした。
頑張った甲斐がありました。
次からはもっと余裕のある執筆スケジュールを肝に銘じますけど(>_<)
もっとも、応募している異世界ファンタジーは魔境。中間突破は無理でしょう。
ですが一人でも心に残ってもらえたら、望外の喜びです。
まあ……あわよくばサルベージしてもらえないかなぁ……と願ってはおりますけど(笑)
このたびは長々とお付き合いくださり、ありがとうございました。
会期終了まではヨムヨムしましょうか。その後は九月に取り組んでいた長編をリスタート。
こちらも絶対に書きたい、読んでもらいたい作品ですからね^^
……えっ、未読? ぜひぜひ!
『ザ・グレイテスト・キング~粉飾皇帝のよみがえり~』
https://kakuyomu.jp/works/822139840017979736