「じゃあ、あの……そもそも魔導少女って何なんですか?」
「うん、それは魔法陣によって絆が導かれた女の子って意味だね。勿論魔導少年もいるし、大人だって同様なんだ。大事な縁だからどうか大切にして欲しい」
「その話は知ってます。そうじゃないんです。何で魔導少女みたいな仕組みがあるんですか? ぷりんは自分の家族と離れていても何も言わないけど……でも私の世界からしたら子供は親と一緒にいるべきで……」
真宙の必死の訴えを聞いたぷりんパパは、感心したように腕を組みつつ指を顎に乗せる。そうしてしばらく考え込み始め、そのポーズを解いて口を開きかけたところで横槍が入った。それはこの集まりの中での最年少少女だ。
「あんたバカァ? そっちの都合だけで語らないで欲しいんだけどぉ? こっちはいつ縁が繋がるか分かんないの! それでその経験で成長出来るチャンスなのよ!」
「えっ……」
「それに魔法陣のペアリングは魂の波長が同調しないと無理なの。だから何も問題が発生する事はないのよ! はぁ、どうしてねーちゃんはこんなのに繋がったんだか……」
「えっ……?」
一方的に説明と罵倒をされて、真宙は理解が追いつかない。彼女が圧倒されていると、ぷりんママからのフォローが入る。
「こら! ぷりんのパートナーに生意気な口をきくんじゃないの!」
「だってぇ……あんまりこいつが何も知らないからぁ……」
「こいつじゃないでしょ! 真宙さん」
「だから、その真宙が……」
「めろん! いい加減にしなさい!」
この会話の流れからぷりんの妹はめろんと言う名前だと言う事が分かった。って言うか、ぷりんママがめろんを責める感じになって、雰囲気がどんどん悪くなっていく。自分の事で家族の仲が悪くなってはたまらないと、真宙は慌てて声をかけた。
「あ、あの、私はいいので、その辺にしてください」
「真宙君は優しいんだね。ぷりんと縁が繋がっただけはある」
「えっと……有難うございます」
ぷりんパパに褒められて真宙は頬を染める。取り敢えず、家族間トラブルは何となく丸く収まったようだ。ただし、ここで話は途切れ、場に沈黙が訪れる。手持ち無沙汰になった真宙は並べられた料理に手を付ける事にしたのだった。