その後、街の案内と言う名の散歩を終えた2人は家に戻る。そうして真宙の部屋に入ったところで、道案内担当のこの部屋の主はそのままベッドに倒れ込んだ。
「ぐえ~疲れた~」
「ジュース飲む?」
「ありがと」
ぷりんからジュースを手渡され真宙は何も考えずにそのまま液体を口に含む。そうして、速攻でむせた。
「がはっげほっ」
「あれ?」
「なにこれ、ちょ……」
「公園に戻った時に貰ったジュースを飲んでアレンジしたんだけど」
そう、ぷりんジュースはまた真宙の苦手な方向に進化してしまっていたのだ。折角美味しくなったその液体、今度は強炭酸になっていた。微炭酸のジュースを飲んでその刺激に感動したぷりんが自作のジュースを炭酸アレンジ。それを何も知らない真宙が飲んだと言う顛末だった。
折角のアレンジに不機嫌になった彼女に、ぷりんは理解が出来ずにキョトンとしている。少し間を置いて落ちついた真宙はじいっとこの騒動の元凶の顔を見つめる。
「私、炭酸ダメなの。それに多分だけど、これ炭酸に似た何かでしょ?」
「魔導アレンジだから、その炭酸って言うのとは違うかも。でも安心して、毒じゃないから」
「いやそうじゃなくて、私は苦手なの!」
「ああ、ごめん……」
やっと理解が出来たかと真宙がため息を吐き出していると、ぷりんはまだジュースの残っているコップを取り上げて、そのまま一気に飲み干した。この一瞬のアクションに真宙は呆気にとられてしまう。
「ぷはぁ~! うまいっ!」
「あんたは親父か……」
その実感のこもった言い方に真宙は呆れ、そうして笑った。その笑いにつられてぷりんも笑う。こうしてしばらくの間、罪のない笑い声が部屋に響いたのだった。