子供のころの僕が熱にうなされて見る悪夢は決まっていて、エッシャーの騙し絵のような空間で階段を登り続けて永遠にループする夢でした。
その後いろんな人に傷つけられて傷つけて、「大人っぽく」なることで悪夢の世界観が具体的な形に作られました。
そういう悪夢を、SFっぽい味付けで僕が好きなインディーズ映画っぽく肉付けしたのが、落日のピニャコラーダという作品です。
だから、「今回こそ誰も読まなくなるぞ」というマイナス方向の自信を持って書き始めたのですが……最終回手前でまだ読者さんがいる事に日々驚いておりました。
みなさんありがとうございます。なんとかここまで来れました。
そして残すところあと1話です。最後まで陰鬱なこの物語になんらかの決着をつけようと思います。
以上、お礼まで。