作品は更新してないけど、普通に近況。
渋谷でやってる『恐怖心展』に行ってきました。
人間、人それぞれ恐れるものがある。まあ、ないかもしれないし、まだ自覚してないだけかもしれないし、とにかくその「こわいもの・こと」をエピソードを交えて展示している企画。
最近読んだ大舟さんの作風もそうですが、モキュメンタリーというんですかね、紹介されているエピソードが本当なのかフィクションなのかあいまいなのが素敵。映像や物品もあるのでリアリティはありました。
特に、作風(とあえて表現しますが)として感心したのは、「忘却への恐怖心」の展示。その人は親の介護を通じて、自分の記憶が薄れてしまうことを恐れて詳細な日記を書くことにした。で、そのノートが展示してあるけど、一冊の大学ノートの最初から最後までびっちり日記が書いてあった。大体、一日見開き一ページ。
これ、本物ならその精神状態が凄まじいし、フィクションでわざわざ一冊用意したならその労力のほうが恐ろしい。筆跡は最後まで同じだったから、一人の人が全部書いたのは間違いないし。
自由に触れるし撮影もOKな展示だったけど、順番待ちの人もいたからパラパラめくっただけなのがちょっと心残り。
ただ、全ページ撮影してる人もいたけど。それ、帰ってから読み返すのか? それもそれですごいぞ……。
そんなわけでおもしろかったです。恐怖心は個人のアイデンティティにもつながる、という言説もあり。恐怖心をモチーフにした異能力バトルものとかもおもしろそうね――と思ったけど、なんかあったよねそういうの。
ちなみに俺は何に恐怖を感じるか――うーん。まんじゅう?
(まんじゅうへの恐怖心をテーマにしたものはありませんでした……)