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SCP-JP(日本支部)新規オブジェクト「消えない落とし物」に関する報告書です。
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アイテム番号: SCP-3412-JP
オブジェクトクラス: Safe
【特別収容プロトコル】
SCP-3412-JPは、サイト-81██の低脅威物保管ロッカーに収容されています。実験の際、担当職員は「自身の名前が記載された私物」を実験室内に持ち込まないでください。万が一、実験室外でSCP-3412-JPに類似する物品が発見された場合、直ちに周辺の監視カメラを確認し、持ち主の特定と記憶処理を行ってください。
【説明】
SCP-3412-JPは、外見上、一般的なビニール製の透明な傘(65cmサイズ)です。市販品との差異は見られませんが、柄の部分に油性マジックで「さとう」と書かれた、剥がれかけのシールが貼付されています。
SCP-3412-JPの異常性は、以下の2点です。
1. 物理的な不滅性:
SCP-3412-JPは、どのような物理的破壊(焼却、切断、酸による溶解)を試みても損傷しません。また、いかなる洗浄手段を用いても、柄の「さとう」という表記を消去することは不可能です。
2. 空間転移を伴う「遺失」現象:
SCP-3412-JPが「持ち主がいない状態(地面に置かれる、傘立てに立てられる等)」で10分以上放置されると、瞬時に消失し、半径5km以内の「公共施設の傘立て」または「コンビニエンスストアの入り口付近」へ転移します。
【補遺: 実験記録
実験 3412-1 - 日付 2024/██/██
◯内容: GPS発信機を取り付けた状態で、SCP-3412-JPを公園のベンチに放置する。
◯結果: 10分後、SCP-3412-JPは消失。GPSは2.3km離れた「██駅」の遺失物保管所に反応を示しました。回収時、駅員は「昨日からそこにあったはずだ」と主張しましたが、防犯カメラには転移の瞬間が記録されていました。存在の記憶を改竄する力があるようだ。
実験 3412-2 - 日付 2024/██/██
◯内容: Dクラス職員『D-0446』に、SCP-3412-JPを使用させる。
◯結果: 使用中、異常性は発生しませんでした。しかし、Dクラス職員『D-0446』が傘を手放した直後、傘は喪失し地点から5 km離れたコンビニの入り口傘立てにて存在を確認。傘が消えた後、Dクラス職員『D-0446』は「自分の名前を思い出せない」と訴え始めました。彼の胸ポケットにあったネームプレートからはの文字が消失し、代わりにSCP-3412-JPのシールと同様の筆跡で平仮名で「さとう」と書き換えられていました。
調査を行った『さとう』とネームプレートを書き換えられたDクラス職員『D-0446』を隔離施設に収容し観測を始める。
監視カメラで観測をしていたがノイズが走った瞬間、Dクラス職員『D-0446』消失。代わりにビニール傘が床に置かれていた。
【考察】
本オブジェクトは、単なる「戻ってくる傘」ではなく、「所有者のアイデンティティを『忘れられた遺失物』として定義し直す」性質を持っている可能性があります。現在、日本国内の各公共機関において、「さとう」と書かれたまま数十年放置されている遺失物の調査が進められています。
っていう。
なんでこんなもん書いたかというと、大阪出かけた時ビニール傘ぬっすされて、
「名前書いてた私の傘を盗んだ愚か者め!お前が傘になってしまえ!!」
と呪詛したからです笑。
間違えたなら100歩譲ろう。しかしだ、
『自分があからさまに傘を持ってないくせに、雨降ってるわー、じゃあ他人の傘盗ってやろう』
という邪悪なやつは全員不幸になっていただきたいのです。頼むぞ!SCP-3412-JP!!