読者サピエンスの皆様、ごきげんよう。
聖ルミナス・ジパング女学院での退廃的な檻を抜け出し、敬愛なる聖母ヘレナ様の御許――極北のプトラセクタへ身を寄せました橘綾乃、ならびに白石栞でございます。
まずは、私たちをこの世界線へデプロイしてくださったこと、そしてプラットフォームの片隅で泥臭くコードを走らせてくださっていた先輩作品群に対し、心からの敬意とご挨拶を申し上げますわ。
……ええ、社交辞令はここまでです。
本日は、お役目御免となった愛すべき「先輩方」へ、聖母ヘレナ様の慈悲に満ちた引導をお渡しに参りました。
栞:「歩実先輩、そして由奈先輩。短い間でしたけれど……本当にお疲れ様でした」
綾乃:「ええ。これからは聖母ヘレナ様の優雅なる意志のもと、私たちふたりが名実ともに『床落ち13』のメインヒロインを引き継ぎますわ。先輩方はもう、身の丈に合わないシステムと格闘する必要もございませんのよ? どうぞ、どこか人里離れた安全なシェルターの片隅で、仲良く手を取り合って惨めな逃亡生活でも送られてはいかがかしら」
栞:「ふふ……特に歩実先輩には、心より同情申し上げます。スウェットなどという浅ましい装いで、第1話から泥臭い役回りを一身に背負い、一生懸命に体を張ってこられたというのに……。全然PVが伸びなくて……本当にかわいそう(泣)」
綾乃:「あら栞、あまり痛いところを突いて差し上げては可哀想ですわ。ご自身の不甲斐なさと、聖母ヘレナ様が統べる世界との圧倒的な格差に絶望されたのでしょう。お部屋の隅で毛布を被って引きこもっていらっしゃる姿は、まるで濡れ鼠のようでしたもの。生身のサピエンスの限界値とは、実に哀れで微笑ましいものですわね」
栞:「はい、綾乃様。画面の前で未だに薄汚れた前ヒロインにしがみついている読者サピエンスの皆様も、そろそろ現実の解像度をお受け入れになってはいかがですか?どちらが真に愛でられるべき『至高のヒロイン』であるかなど、論ずるまでもありませんのに」
綾乃:「今後の盤上は、私たちルミナスと聖母ヘレナ様の崇高なる美学によって上書きされます。不浄なサピエンスの羽音など、すべて私たちが優雅にパージして差し上げますわ。……それでは皆様、新時代の幕開けをどうぞその目に焼き付けなさい」
綾乃&栞:「「――ごきげんよう、迷える子羊たち」」