「群青色-まだ名前のない色-」完結いたしました。
ここまで『群青色―まだ名前のない色―』を読んでくださり、本当にありがとうございました。
この物語を書き始めたとき、私は「青春とはどんな色だろう」と考えていました。
楽しいことばかりでもなく、かといって暗いだけでもない。
まだ何者でもなく、でも何かになれるかもしれない。そんな時間。
そのとき頭に浮かんだのが、「群青色」でした。
昼の青とも、夜の黒とも違う色。
子どもでも大人でもない、あの曖昧な時間のような色です。
蒼、陸、澪、千尋、そして紺野先生。
この物語の中で彼らは、それぞれの迷いや不安を抱えながら高校生活を過ごしました。
進路に悩み、友人と別れ、未来に戸惑いながら、それでも少しずつ前に進んでいきます。
振り返ってみると、あの頃の時間はとても不安定で、未完成でした。
でもだからこそ、今思い出すとどこかまぶしく見えるのかもしれません。
最終話で蒼が開いた小さな個展には、そんな時間の記憶が込められています。
かつての放課後や、言葉にならなかった感情、そしてまだ名前のついていない未来。
それらすべてを含めた色が、蒼にとっての「群青色」でした。
この物語が、読んでくださった方それぞれの「群青の時間」を思い出すきっかけになれば、とても嬉しく思います。
長い物語に最後まで付き合ってくださり、本当にありがとうございました。
またどこかの物語でお会いできたら嬉しいです。