📻DJブースからの近況報告:選挙という名のフロアで鳴り止まぬビートを聴きながら
この数週間、私は“言葉”というターンテーブルの前で、再び針を落とし続けていた。今回完成したのは、「DJブースの悪魔」を語り部に迎えた異形の寓話。その舞台は、私たちの生きる現実とほとんど変わらぬ“失われた30年”の延長線。けれど、これは単なる政治風刺ではない。
この作品では、民主主義の脆さと重たさを、まるで不穏なダンスビートのように刻んだつもりだ。誰も踊りたがらないけれど、踊らなければ全ては彼の手の中で終わる——そんな危うい構図を、皮肉と寓意をもって描いている。キャラクターたちは善でも悪でもなく、ただそれぞれの役割を淡々とこなす者たち。そしてその“無関心”こそが最大の敵かもしれないという気づきが、静かな終幕へとつながっていく。
この一編を書く中で、自分自身の中にもある「どうせ変わらない」という諦念と向き合うことになった。だからこそ、この物語は少しだけ私自身への挑戦でもあったのだと思う。
次は、ビートの鳴らない場所、沈黙そのものが叫びになるような空間で、新たな物語を紡いでみたい。