今日は、作家出版社2007年版『孫温絵全本紅楼夢』より、清代の画家・孫温による挿絵を3枚ご紹介させていただきます。
今回の更新と合わせて、大観園の広さや雰囲気を少しでも感じていただけたらと思い、投稿いたしました。
・大観園の中には、舟で移動できる水路があります
・仙鶴をはじめ、さまざまな動物が飼われていました
(※詳しくは第48話で描いています)
一枚目の中央にいる男女が、藍色の衣を着た宝玉と、桃色の衣をまとった黛玉です。こちらは、ふたりで花を埋める、いわゆる「葬花」の場面ですが、本作の第46〜47話ではちょうど香粉作りのエピソードを描いたばかりでしたので、雰囲気の参考として掲載させていただきました。
二枚目は、扇を手に蝶を追っている女性が薛宝釵で、第18話で改編した場面に対応しています。
三枚目は、屋内でご隠居様と劉姥姥が向かい合っている場面です。第43〜45話の「劉姥姥二度目の大観園訪問」に該当します。この絵からも、屋敷から屋敷へ舟で移動していた様子がうかがえます。
少しでも、林黛玉や賈宝玉たちが生きていた時代の装い、暮らしの雰囲気に思いを馳せていただけたら嬉しいです。
※掲載にあたっては、自分の所蔵本を撮影しております。
