「元魔王、ポーション売ります!~フランチャイズで世界征服(経済的に)~の作者です!
私が小説をラストまで書き切ることができたモチベーション、それを文章にしました。
経済産業省をはじめ、各教育機関の方々へのメッセージをお送りします。
経済産業省、教育関係者の皆さま方へ……
日々、日本の産業と未来を支えておられる皆さまに、心からの敬意を表します。
政策という形で社会を整え、挑戦の環境を設計し、国の経済基盤を守り続けておられるその責任の重さは、計り知れないものだと感じています。
私は、ファンタジー小説という形で「経済」や「起業」を描きました。
魔王が屋台から始め、失敗し、笑われ、悩み、仲間と共に会社を作り、社会の仕組みと向き合いながら前に進む――
一見すると荒唐無稽な物語です。
しかし、子どもたち、読者の皆様にこのように感じてもらいたく、執筆いたしました。
「経済って怖いものだと思っていたけど、少し分かった気がした」
「会社って、お金儲けの機械じゃなくて、人の想いが入る場所なんだ」
「いつか自分も何かを始めてみたい」
子どもたちは、経済や起業に興味が無いのではないと思います。
「触れるきっかけ」が足りないだけなのです。
経済という言葉は、多くの子どもにとって抽象的で、難しく、どこか冷たい、卑しい印象を持たれていると感じます。
しかし本来、経済とは人と人が支え合う仕組みであり、挑戦する人を応援する構造であり、未来を形にするための道具です。
その姿を、もっと早い段階で、もっと楽しい形で伝えることができれば、子どもたちの視野は大きく変わるはずです。
経済や起業に興味を持つ子どもが増えることは、単に将来の経営者を育てるという意味にとどまりません。
それは、「自分の人生を自分で設計できる人」を増やすことに直結します。
契約を理解する力、信用の価値を知る力、情報を見極める力、協力して価値を生み出す力――
これらは、社会のどの立場にいても必要な基礎体力です。
そして、その基礎体力を持つ国民が増えることこそが、長期的な国力になるのではないでしょうか。
私は、経済産業省、教育関係者の皆さまに、経済教育や起業を「教科」としてだけでなく、「文化」として広げてもらえれば、と願っています。
たとえば、子ども向けの経済・起業コンテンツへの支援。
漫画や小説、アニメやゲームといった、子どもたちが自然に触れるメディアの中に、経済や起業の楽しさや挑戦のリアリティが溶け込んでいれば、「勉強しなさい」と言われなくても、子どもは自ら興味を持ちます。
物語は、難しい概念を心に届ける最短距離です。
また、地方の図書館や学校、学童など、すべての子どもに等しく届く環境づくりも重要だと感じています。
都市部の一部の子どもだけが最新の情報や体験に触れられるのではなく、どこに住んでいても、同じように経済や起業の入口に立てる社会。
それは、公平性の問題であると同時に、未来の産業基盤を広げる施策でもあります。
さらに、小規模であっても実際に「挑戦できる場」を制度として整えてほしい、と願います。
失敗しても責められない、小さな起業体験。
仲間と協力して模擬会社を運営する経験。
地域と連携した小さなビジネスプロジェクト。
そうした体験は、成功そのものよりも、「自分にもできる」という感覚を子どもに残します。
その感覚は、将来、社会に出たときの強さになります。
私は、経済を「勝ち負けの物語」としてではなく、「共創の物語」として描いてきました。
大企業も中小企業も、地方も都市も、若者も高齢者も、それぞれの立場で役割があります。
経済はゼロサムではなく、協力によって広がる可能性があります
。
そうした視点を子どもたちが自然に持てる社会は、競争力だけでなく、持続力のある国になると信じています。
経済産業省の皆さまは、日々、産業構造の変化や国際競争、エネルギー問題、デジタル化など、複雑で難解な課題と向き合っておられます。
その重責を思えば、子ども向けの経済教育は優先順位が低く見えるかもしれません。
しかし、長い目で見れば、それこそが最も根本的な投資ではないでしょうか。
未来のイノベーションは、政策文書からはなかなか生まれません。
それは、「面白い」「やってみたい」「誰かの役に立ちたい」と感じた子どもの心から生まれます。
その心を育てる土壌づくりに、ぜひ、政策の光を当てていただきたいのです。
私は、ファンタジー小説という小さな表現の場から、経済の楽しさと厳しさの両方を描いたつもりです。
厳しい現実を隠さず、それでも希望を捨てない人の姿を讃える物語。
けれど、それだけでは足りません。
物語で芽生えた興味を、現実の制度が受け止め、支え、伸ばしていく流れがあってこそ、子どもたちの希望は本物になります。
子どもが経済に興味を持つことは、単なる好奇心ではありません。
それは、「未来を自分の手で作ろうとする意志」の芽生えです。
その芽を育てることは、国の未来を育てることと同義です。
どうか、子どもたちが経済を怖がらず、仕組みを学び、挑戦を夢見る社会を共につくっていただければ幸いです。
その先にあるのは、数字だけでは測れない、しなやかで強い国力だと私は信じています。
長文、駄文をお読みいただき感謝いたします。