カクヨムコンテスト11【短編】応募作及びお題フェス11「天気」参加作の『本日も晴天なり』(
https://kakuyomu.jp/works/822139842750892501)ですが、案の時は終盤の展開は異なりました。
ここから先は、本作を先に読まれてからをお勧めします。
実は、終盤に主人公が殺すのは「両親」ではなく「恋人」になる予定でした。親しい人間が死ぬことで心の雨が降ると考えた主人公は、女性に交際を申し込み「意図して」親しい人間を作ろうとするのです。
そして、自身との繋がりが強くなったと感じてきた頃に自ら殺すことでその命を絶ちます。まるで、心を込めて育てた農作物を収穫して食べるかのように……。
もっとも、この案は没となりました。心を持たない主人公にとって、最初に思い浮かぶ親しい人間というのは両親だと思いましたし、親しい人間を新たに作るという過程を書くのは難しそうだと感じたからです。
ちなみに没案でも、結末は変わりません。最後まで主人公は、人間らしい心を持つことなく終わります。
多くの物語では、最初心のない怪物が心を知って終わります。しかし、本作では最後までそれを知ることはありません。
怪物は怪物のまま、憧れは憧れのまま終わるのです。人の心を知りたいと願った主人公は、永遠に知ることなく願い続けるのです。
残酷な結末ですが……ある意味、この主人公らしい結末だと言えます。
また機会があれば、こちらに作中では書けなかったことを書かせていただきます。
皆様の暇つぶしにでもなれば幸いです。