よく星やハートをいただけている短編に、ぼくはお前だ、お前はぼくだ、があります。
これについて少し書こうと思います。
もちろんこれは作者の実体験ではなく、完全なフィクションです。
成人向け漫画雑誌から一般誌デビューした漫画家さんのことはすきで、みつければ読んでいます。
成人向けから一般へいった人、みんな上手いからです。絵も、文芸も。
やはりちゃんとした編集者さんは、ヒットした漫画はどんなジャンルでも、読んでるからなんだろうなと思います。
その趣味をもとにして、お話の軸をつくりました。
緑のルーペさんの、青春のアフターという漫画があります。
緑のルーペさん、といって、ああ、あの緑のルーペさんね、ということにはならないと思いますが。
この青春のアフターがかなりめのビターテイストで、いいんですよね。
高校生の時に好きだった女の子が突然失踪して、15年後にタイムスリップしてあらわれるという。
主人公はもうその子のことを、憧れとして消化して、結婚など自分の新たな人生にむかうときに、いきなりその時その心の場所に連れ戻されてしまう。
読んでいて楽しくなれるかというと、そういう漫画ではありません。
刺されば、胸を痛めながらじっくり楽しめると思います。
ストーリーも突飛もないようでいて、作りこみの深さはさすがにすごい。
とくに、高校生の時にキラキラとした時間をすごせて「いない」かたのほうが、ぶっ刺さると思います。
これは重要なポイント。
だからこの拙作の主人公たる「ぼく」は、ある程度の年齢になってから、この青春のアフターに出会ってほしいです。
出会って、あのころ、思春期の、けっして穏やかなだけでない心情を思い出して、苦しんでほしいです。
青春のうちに、現実やフィクションにうちのめされている時ほど、人は輝きをはなちます。
だから苦しみましょう。あえてつらい話を読むのもいいと思います。
うちのめされましょう。
それが創作のモチベーションにもつながります。
そして、青春にうちのめされている人の輝きをみて、これこそが美!と元気になったりする人がここにいます。
もちろん、私だってずいぶん苦しんできたし、これからも苦しむと思うので、けして他人事として消費する意図はありません。
これは本当のこと。
こういう漫画がいいですよ、というつもりが豪快な脱線事故です。
とりとめもないお話になりましたが、読んでいただいてありがとうございます。