古文の苦手な奈穂は、家庭教師にそれをやらせようと企んでいた。 ところがやってきた家庭教師は生真面目で化粧っ気のない大学生で、奈穂の質問にも真面目そのもので返す。奈穂はなんだか苛々…

主人の両親が飼っていたミニチュアダックスの小次郎（コジロー）。私にとっても家族同然だった彼は三年前に亡くなった。大好きな小次郎が亡くなってから、私は彼の写真や動画を見られなくなっ…

寝たら明日が来ると思うと寝たくない。 土曜日の夜の静けさは、主人公に安らぎを与えはしない。仕事のない日曜日は母が家を訪ねてくるからだ。

娘が初任給でプレゼントしてくれたのは、温泉旅行だった。 けれど、新婚旅行以来の二人きりの旅はなんだか気まずくて。

胡桃は人間関係を築くのが下手。 だからこそ、中学生のときにできた友人佐紀に嫌われないために、一人の人を犠牲にしてしまう。

子供の頃、冬の朝散歩するのが大好きだった私は四十になり、今までにない試練を迎えることとなった。

29歳の誕生日を迎えた主人公。 付き合っている彼はいるものの、結婚の話は出ていない。 この付き合いを続けていいのか。 迷っていた。

容姿端麗で絵の才能にも恵まれた彼は、小学生の時に味わった敗北が忘れられなかった。 天は二物を与えないのだろうか。