KADOKAWAのカクヨムでこんなことを書くのもなんですが。
明日、【ジャンプフェスタ2026】というイベントのため幕張メッセまで行ってきます。
子供たちの付き添いで。
「ジャンプ」というのは言うまでもなく「週刊少年ジャンプ」のことです。
500万部発行というお化け雑誌「週刊少年ジャンプ」の黄金期と共に青春時代を過ごしてきた世代のぼくですから、本来夢のようなイベントのはずなのですが。
どうにも気が進みません。
というのも、まずひとつはすんごい人出だと聞いているためです。
出版業界の凋落が叫ばれて久しいですが、なんの。
ジャンプはまだまだ元気なようです。
一方で年々退化するぼくの元気。もうムリぽ。
そしてもうひとつは、今のジャンプがどうなってるのか、ぼくがサッパリわかっていないこと。
ワンピースがまだ連載しているのは知ってます。
鬼滅の刃、好き。でも連載は終わってる。
同じく連載は終わっているけれど、MASHLEという漫画が長女のお気に入りで今回の目的。
ここまでは良いのですが、他が全然わかりません。
たぶんドラゴンボールとかスラムダンクとか超有名どころのブースはあるんでしょうけれども。
『男塾名物・油風呂』体験ブースとかあれば大喜びなんですけどね。ないだろうな。
『アナベベのチ〇コケースタンブラー』みたいなグッズがあれば買うんだけど。それ売ったらイベント自体が中止になりそうだ。
今はもう読んでいないのですが、昔すごい好きだったんですよ。週刊少年ジャンプ。
まっとうな書店に並ぶのは毎週月曜日なんですが、なぜか1日前に売る雑貨屋があって。わざわざ自転車こいで買いに行ったりしてました。
だけどね、当時ぼくのお小遣いは月500円。
一方、ジャンプは170円。どうにか10円ひねり出しても2週に1度しか買えないのですよ。
で、どうするかといいますと。ここからは少し悲しい話になりますけど。
2週に1度は、想像上のジャンプで補い間を繋ぐことになるわけです。
イマジナリージャンプ。ヤバい薬みたいです。
表紙をめくると巻頭カラーのドラゴンボール。更にめくると新発売のゲームソフトの紹介ページがあって。
北斗の拳、聖闘士星矢、キャプテン翼、ザ・モモタロウ……
ああ隙のないラインナップ。全部想像ですけど。
それの何が面白いねんというツッコミはなしです。それはぼくへの攻撃とみなします。
そして大体いつも巻末の方にあったゴッドサイダーを読み終えて大満足……とはならず。ここから本番が始まるわけです。
ジャンプ放送局の投稿ハガキを想像し、巻末の作者ひと言メッセージでえんどコイチがまたアホなこと言ってるな……と想像し、裏表紙でブルワーカーの広告を想像してマッチョな自分を想像して、ようやく今週号のイマジナリージャンプが終わるのです。
で、翌週。一週飛ばして買った本物のジャンプで困惑するわけです。
ジェロニモ死んでる!?
富樫死んでる!?
三杉くんも死んでる!? と。
ぼくの想像力など軽々と超えてくる黄金期のジャンプ作家たち。
漫画家ってスゲエ……!
素直にそう思いました。
思えばあれが、何かしらの創作に関わりたいと考えるようになった原点だったのかもしれません。
あれくらい毎週楽しみなことって、なかなかないですよね。
世の中に娯楽が溢れすぎて感覚が麻痺しているのでしょうか。
それともぼくの感受性が鈍くなってきているのでしょうか。
両方かもしれませんね。
願わくば、一生ワクワクしていきたいものですけれども。
子供たちはジャンプフェスタをめっちゃ楽しみにしています。
その感覚をずっと忘れずにいて欲しいものです。