いつの間にかAIがぼくらの日常生活を浸食していた、という少し怖いお話。
先日、とある商業施設に入っている食品スーパーで買い物をしたのですよ。
ふだんは使わないスーパーなのですが、全国展開されているスーパーです。
で、いつものようにヨメが会計をする間ぼくはサッカー台(袋詰めするところね)のあたりでボンヤリ待っていたわけです。
そこでふと目に入ったのが一台のタッチパネル端末。
そこには「バーチャルコンシェルジュ バチャ子(仮名)」として、萌えキャラタッチの女の子がぼくに微笑んでいたのですよ。
「お困りのことは、わたしに何でも聞いてくださいね!」
そんなポップも端末に貼ってあった気がします。
ほほう。AI技術がこんなところにも。
想像するに、「パスタ売り場はどこ?」とか「クレジットカードは使える?」といった質問を投げかけると、この女の子が優しく教えてくれるのでしょう。
便利な世の中になったものです。
しかし、これだけではまだわかりません。
AIといってもピンキリですからね。質問に正しく回答できなければ意味はありません。
ということで、使ってみることにしました。
画面を触ると、選択肢のボタンが2つ出てきました。
ひとつは「ストアアプリについてのごしつもん」
もうひとつは「その他のごしつもん」
すべて音声で操作できるのかと思ったら、そういうわけでもないようです。
まあ、それくらいはね。
アプリについての質問ではないので、ぼくは「その他のごしつもん」を押してみたのです。
すると画面に砂時計が現れました。どうやら通信中のようです。
ふむふむ。
まもなく応答がありました。
「はい、どうされました?」
あれ?
バチャ子さん(仮名)のビジュアルから想像していたアニメ声の人工音声とはだいぶ違うお声です。
どちらかというと、ぼくよりも年上のお姉さんのハスキーなお声に聞こえます。
んん……?
「もしもしー? 聞こえますかー?」
驚きました。かなり流暢です。実際に人と話していると錯覚するようなリアルさです。AIの会話技術もついにここまで来ましたか。
というかこれ、通話の相手ふつうに人やないか。たぶん事務所かサービスカウンターの中の人に繋がってる。
やだ怖い……!
気付けばぼくは「すみません、間違えました!」と謝りながら全力で通話終了ボタンを連打してました。
「なにしてんの」
いつの間にか、会計を終えて買い物カゴを抱えたヨメが立ってました。
「いや、萌えキャラと会話するはずが、気付いたらガッサガサの声のお姉さんと話してた」
「わからん。どういうことや」
よくよく画面を見ると、「バーチャルコンシェルジュ」と書かれてはいるものの「AI」とは一言も書かれておりませんでした。
騙された……!
いや、騙してないけど……!
↓こんな感じの画面でした。AIに描いてもらいました。
