日毎に暑さが和らぎつつあります。夏の名残を感じながらも鈴虫や蟋蟀の鳴き声に無聊を慰められる――この時期が一番好きな季節であったり致します。
さて、約2年9カ月間を懸けた長い旅がついに終わりました。『泥水を啜る・クトゥルー神話掌編小説集』が完結いたしました。まえがき、あとがきを合わせて、37話の物語を集めさせていただきました。誠に勝手ではございますが、次のステップに挑戦するためにも、一度は幕を引かせていただきます。久しくご愛顧していただき、誠にありがとうございました。次は冒険活劇を書いてみようと思います。無論、とびっきりに陰鬱で退廃した美しい作品にするつもりでおります。
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また、一旦の幕引きとはなりますが、『泥水を啜る・クトゥルー神話掌編小説集』に関するご質問やコメントは随時お答えさせて頂きます。創作意欲の励みになりますので、何卒、今後ともお付き合いして頂けると幸いです。
令和七年九月二十三日 胤田 一成