書き手さんに質問です。
あなたのキャラは勝手に走り出しますか? あなたの描く展開に従ってくれますか?
こんにちは。のっとんです。
自分は俄然「キャラクターが勝手に動く」派です。己が生み出したはずの登場人物たちは、誰も私の指示なんて聞いてくれません。
友人とはよくこの手の話をしますが、友人は後者「展開に沿ってキャラクターを動かせる」派なので、互いに互いの話が全く理解が出来ません。
そもそも「キャラが勝手に動く」とはどういうことなのか。持ちうる限りの表現力で説明してみます。
まず、創作に必要な主人公Aを用意します。正義感が強く、猪突猛進。考えてる暇があったら動きたいタイプです。
続いてヒロイン。主人公とは幼馴染で、一国の姫にでもしましょうか。主人公とは互いを大切に想いあっています。
では、物語の「起」として敵国に姫を攫わせてみましょう。敵国は強大で、一個人の力では到底敵う相手ではありません。
しかし! 主人公はヒロインを助けに動きます。仲間を集うことも武力を固めることもありません。兎に角、彼女を助けなければ! と走り出してしまいます。
はい。これが「キャラが勝手に動く」になります。
作者としては、道中で仲間を集ったり、古の武器を探したりしてほしいんですが、そんなのは全部無視。猪突猛進な彼はまっすぐ敵国に向かってしまいます。
こんなの物語になるの? と思ったそこのあなた。
答えは、はい。なります。
主人公の行動は曲げられないので、外的要因を足していくんです。
例えば、頭の上がらない師匠的な存在に主人公を止めさる、道中で山賊に襲わせて移動手段を奪ったり、山賊の一人を仲間にしたり。この部分が物語になっていくんですねぇ。ただこれにも限界があります。
勝手に動くのが主人公だけだと誰が言いましたか?
そう。キャラが勝手に動くとはイコール、登場人物全員がてんで勝手に動くと言うことなんですねぇ。うーん、なんて厄介。
先ほどのヒロインが超がつくお転婆で、敵国の城に囚われるなんてつまんない! と考えるタイプだったとしましょう。彼女は主人公を待たずに脱出しようと試みるでしょうね。やめて、出てこないで。
物語の中心人物になればなるほど、キャラの性質が固定され、作者の思い通りに動かなくなる印象です。
物語を進める役割を持たせたモブキャラ(先の師匠や山賊ですね)を追加することも可能です。が、むやみやたらと登場人物を増やせば話は混沌と化し、読みにくい作品となってしまいます。この辺りの塩梅が難しい。
作者としては、モブキャラを上手く活用し、時にはキャラクターと二者面談を行い・・・・・・君はどうしたいんだ、どうしたら思うように動いてくれるんだと対話した結果が物語になっていきます。
個人的に好きなのは、舞台だけ用意してキャラクターに走りたいだけ走らせる作り方です。こちらは見たままを書けばいいだけ。プロットもくそも無く、ある意味、手癖と呼ばれるものかもしれません。
「キャラクターが勝手に動く」派としてはこんな感じです。どうですか? 伝わりましたでしょうか?
皆さんはどちら派ですか? それとも第三勢力? ぜひ教えてくださいませ(´▽`)