文披31題の企画に参加して連載していました、やつと私と雨の庭〜文月の残照〜がなんとか完結しました。
今回もお付き合いいただいている方々のおかげで、モチベーションを落とさずなんとか完走できました。改めてありがとうございます。
また素敵な企画を主催してくださり、こんなところでですが、お礼申し上げます。
しかし、自分は長文書きなので、毎度文章ブートキャンプみたいになりがち……。
今年はゆるやかにやろうと思ったのですが、最終的には展開的なものもあって、まあまあハードな日々に。
結果的に去年よりハードじゃないか!となりましたが、ラスト一週間以外は、なんとかなったのが幸いでした。
この作品を書くきっかけの話は今までも散々語っているのでおいておいて、お題に合わせて本編よりもちょっとホラーやエンタメ要素強いやつにしようとおもったものの、実はまあまあノープランで始めていたので、こういう着地になるとは思わずでした。
素敵なお題に合わせて書いているうちに、どこかの港に行き着く感じは、結構冒険してる感じで好きですね(その代わり、大変なところはとても大変ですが)。
というような書き方をしたので、禎子が登場するのは決まっていたので、美少女に振り回される二人の話にしよう(禎子は元々本編でも出る予定だった)と思っていたのですが、春の骸の正体はざっくりしており、自分でも確証ないままでした。
当初は、藤の女とされるオオニワさんの元カノの彼女……と思ったものの、彼女はオオニワさんのモデルの大河内傳次郎と結婚の噂のあった伏見直江という女優さんをモデルにしているので、それもなあと。
(余談ですが、伏見直江はマジで美人ですんごい良い女感のある女優さんなので、ぜひ検索して見てみてくださいね)
男女関係のトラブルは、どっちがどっちとも言えないところもあるだろうし、そこでオオニワさんだけがスッキリして終わってもそれはなんかな← と思っていたところで、ふと文世が現れたのでそのままノンストップ……という感じでした。
本当は関東大震災の件はあまり触れたくなかったのですが(自分も災害は怖いし)、モデルのことを考えると間違いなく最大級のトラウマとなっている出来事で、避けるわけにはいかなかったところもあります。
大河内という人は本当に無口というか、自分のことを話さない人だったらしく、家族にすら自分の過去をほとんど話していないらしいのですよね。なので、彼が当時何を経験したのかは全くわかりません。
ただ、明治屋の事務員をしていたことと、被災したのは確定らしいのですよね。
はらに、以降、突然脱サラし、演劇学校経由で俳優になった(当初は脚本家志望)り、その辺でより信心深くなったと言われていて、なにかしら心に傷を負ったのかなとは思いました。
オオニワさんはモデルにしているというだけで、完全にフィクションな部分がも多いのですが、そんな事情もあって、あの辺はそこそこ覚悟を決め、なるべく丁寧に書いた感じです。
なんだかんだでモデルがいる話を書くことは自分にはそこそこ珍しいのもあり、さらにオオニワさんは私よりも人生観がすごく暗いので、とことん沈み込む部分もあり、それはそれで、ちょっと新鮮な感覚のような気もしました。
作中にはニッチすぎる小ネタを散りばめたりできたので、他の誰もがわからなくても自分がとても楽しかった気がします。
(まあその、ユーレッドと雨の庭は私の濃縮した趣味で書いているようなものなので、その辺はちょっと遊んでいるかも)
結果的に重めのお話かつ、あんまり書いたことのないタイプのホラーみのあるお話になりましたが、無事に完結まで漕ぎ着けられたので良かったです。
個人的には自分としてはよく書けたと思うので、満足感もありますが、例年8月に燃え尽き気味になるので、ちまちま書いていけるよう頑張りたいと思います。
差し当たって8月に入ってモシータを更新しましたが、ゆるっと色々書きたいですね。
今年もだいぶ趣味に走ったお話でしたが、お付き合い、ありがとうございました。
※
資料的なお話
今回、そこそこ資料を使いましたが、特に映画人になる前のことが重要だったので、今回は大河内関連の資料は、富士正治の『大河内傳次郎』と池永敬『実録大河内伝次郎:日本映画の青春』を中心にしています。
意外と実録の方は、周りの人からの証言がたくさんあるので、明治屋に勤めていたくだりはその辺りを参考にさせていただきました。
