本日は少し裏話として、私がこの物語を書き始めたきっかけについてお話しさせてください。
もともとは、「朗読公開用の著作権フリー作品」を探していたのがすべての始まりでした。
青空文庫を読み漁る中で、名作の素晴らしさを感じつつも、時代背景や価値観の違いから「自分が完全に没頭する」のは少し難しいな……と感じていたのです。
そんな悩みをAIに相談しているうち、なんとAIの方から「新しくお話を書いてみては?」と思わぬ提案を受けました。
私は普段、作業や家事のお供に『葬送のフリーレン』や『薬屋のひとりごと』などの大好きなアニメを、BGMとして繰り返し流しています。
どうせなら、「自分がずっと浸っていたい、大好きな世界をAIに書いてもらおう!」と一念発起し、設定を練り始めました。
ただ、AIに執筆を任せると、どうしても「AIらしさ」が顕著に出てしまいます。そこから、いかに「自分の好みに寄せるか」という模索が始まりました。
不思議なもので、AIの文章を自分色に染めていくうちに、「自分が物語に求めているもの」がどんどんハッキリしてきたんです。
昨今の小説は、次から次へと劇的な展開が続く「ドーパミンの嵐」のような作品が多いように感じます。それももちろん面白いのですが、私が本当に紡ぎたいのは、もっと淡々とした静けさの中で、自分がこれまでに感じてきた「物事の本質」をそっと語るような物語でした。
真面目に仕事をして、時にはグダグダと休み、誰かの手で作られたご飯を食べて「日常の熱」を保つ。
そんな日々の営みの繰り返しの中にこそ、物語の居場所を作りたい。
刺激的な展開に少し疲れた時、こういう静かな物語を求めている方も、中にはいるのではないかと思っています。
「AIがとりあえずの土台を作り、それを私が徹底的にカスタマイズして、静かな世界を構築する」
このスタンスが確立したことで誕生したのが、長編『硝子の庭の調香師』です。
もしこの文章を読んで、「なんだか自分と波長が合いそうだな」と感じてくださる方がいらっしゃったら、とても嬉しいです。
ゆっくりと広がるこの世界を、ぜひ一緒に楽しんでいただけたら幸いです。