まず一つ目の話題。
去年夏ごろ、劇場版チェンソーマンを観に行ってから、ずっと米津玄師さんの『IRIS OUT』を聞いているという話をしたいのですが。それと並んでしたいのが中身の歌詞の話。
サビのワンフレーズにある「ザラメが溶けてゲロになりそう」って歌詞、何食べてたら、何してたらこんな言葉思いつくんだろうって半年以上聞いた今でも思います。
よく「ゲロ甘い」とか「砂糖のように甘い恋」みたいな慣用句は耳にするのですが、この歌に選ばれたのは「ザラメ」で。まずそのワードセンスや言葉選びのチョイスが絶妙だなと。
作曲や歌を生業にされている方のように深掘りはできないのですが、「頸動脈からアイラブユーが吹き出てアイリスアウト」も凄いです。血っていうありきたりなところじゃなくて、体から吹き出す血液に愛情(=アイラブユー)って名付けられる頭の構造は、正直見習おうという気が起こらないくらいには脱帽ものです。
こういうなんてことないワードを繋げて鮮烈な歌詞に起こされてるのを見ると、「天才のしりとり」を見せつけられているみたいでただただ言葉を失う訳です。
特にオチはありません。
次に二つ目の話題。
そんなIRIS OUTのカバーを最近になって聴き漁っているのですが、そもそも原曲をカバーして歌うという行為って凄くないですか?
私はカラオケで歌を歌う際、どうしても原曲に寄せて歌ってしまいます。キーも原曲のキーのままです。特に何も考えず、なんとなくそれが正解であるように思うからです。
でも原曲をカバーして歌っている人って、自分なりにキーも変えて。なんだったら根底の歌い方や、事細かなニュアンスまで変えて自分のものにしている人が多い。まずそれが凄いです。
私からすると歌をカバーする行為は、『一度完成されたものを、もう一度完成させる作業』のように思えます。そう思うと歌っている方々は、もの凄い繊細な行程をこなしていると思う訳です。
ひとつの曲にはその曲の世界観がありますから、下手にいじればリスペクトを欠いたカバーにもなってしまう訳で……もちろん、そこまで深刻に認識する事でもないのかもしれませんが。
そしてこっちの話も特にオチはありません。
なので代わりに刺さったカバーを紹介して終わりたいと思います。
・『IRIS OUT』 cover:オーイシマサヨシ
https://www.youtube.com/watch?v=NgYa9kWVNFc男性カバー。
踊るようなピアノの伴奏と相まって、オーイシさんらしい軽快な歌声とポジティブなフレーズの取り方が際立ちます。そこはかとなく滲み出る陽のニュアンスに唸りました。
・『IRIS OUT』 cover:花譜
https://www.youtube.com/watch?v=Co_4omOJRYYこちらは女性カバー。
めちゃめちゃ甘くて飲みやすいのに、度数がえげつないお酒のようなカバー。気だるさに撫でられるような、刺々しさに突き刺されるような。緩急の付け方も巧みで、ところどころ叩きつけるような歌い方が好みでした。
明日あたり、『この世界の~』のお話を更新するかもしれません。
一話の文字数が少なめだと推敲が楽でありがたいです。