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「異世界ストッパー」

このコーヒーは、職場のAm*zonという店で売っている「ブラックコーヒー・無糖」です。
私はこれに「異世界ストッパー」という名前をつけました。

なぜそんな名前なのか? それは、失礼を承知で言わせてもらえば、「遺灰を溶かした水の方がまだマシ」というレベルの味だからです。
一晩水に浸した灰を飲んでいるような、それほどまでにひどい味です。

しかし、このコーヒーが、絶望の淵に立たされ、本気で異世界へ行こう(この世を去ろう)としていた時の私を救ってくれました。
これを一口飲んだ瞬間、あまりの不味さに店内でそのまま吐き戻してしまったほどです。
その時、私は即座に気づかされました。
「この世界には、当時の自分の人生よりもひどいものがまだ存在するんだ」と。
そこから踏ん張り、人生を本来歩むべき道へと戻すことができました。

それから今日に至るまで、最悪な出来事や、落ち込んだり絶望したりするたびに、私はこれを飲みます。
信じられますか? 5年以上経った今でも、私はこの「異世界ストッパー」よりひどいものに出会ったことがありません。

さて、あなたも一口、いかがですか?

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