https://kakuyomu.jp/works/822139840774470790/episodes/822139840882786685エルどう、第16話「白い壁の病院と、古い木のドア」を公開しました。
今回はついに、えだがわ動物クリニックの「向こう側」にあたる
大きな総合医療センターが登場します。
・夜間救急、MRI、ICU完備のピカピカな白い壁の病院
・木の引き戸と商店街の匂いがする、いつものえだがわ動物クリニック
どっちが正しい、どっちが上、という話ではなくて、
「コタロウと山下さんにとって、いちばん“こわくない形”は何か」
をみんなで考える回になっています。
十何年ずっと通ってきた古い木のドア。
初めて注射をして、初めて“コタロウ”と呼ばれた場所。
でも、夜中のことを考えると、ピカピカの新しい病院にも、やっぱり心が揺れる。
そこで院長が出した答えは、
「どっちが正しいか、じゃねぇ。
どっちをどう使うか、だ。」
というものです。
・普段の診察や血液検査は、えだがわで
・夜中のもしもの時は、総合センターへ
・そのときに「えだがわ動物クリニックのコタロウです」と言えるようにカルテを繋いでおく
白い壁の病院と、古い木のドア。
どちらか一つを選んで他方を捨てるんじゃなくて、
“道を増やすことで、間に合う命も増やす”という考え方のお話です。
リリも、「全部自分ができるようにならなきゃ」と思っていたけれど、
「足りないところは“誰かの得意”にちゃんと頼る」
というマコの言葉や、動物たちの声に背中を押されていきます。
エルどうを読んでくださっている皆さん、いつも本当にありがとうございます。
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第1部は第28話で一区切りの予定です。
華やかな総合病院と、古い木のドアの間で、
「どこに行けばいいか分からない“こわい”」を、少しでも減らせるような物語にしていけたらと思っています。
引き続き、えだがわ動物クリニックとリリたちの毎日を、ゆるっと見守ってもらえたらうれしいです。