みなさまこんにちは!先ほど、拙作「永遠に咲く花を」を更新いたしました、星月紗那です!
作品はこちら⬇
永遠に咲く花を
https://kakuyomu.jp/works/16818622176456387121早速ですが、第6話「家族の温もり」のちょっと面白い設定を紹介いたします!
このお話の肝になったのは、何といっても三兄弟の婚約者の存在が明らかになったことですよね。
また、この兄弟は幼少期に皇宮を離れて表世界に逃げたという過去から、政略結婚だろうなぁ、と察した方はいると思います。その通りです。
作中で明かされている通り、区宇魔の婚約者・海月と、結の婚約者・雨月は、どちらも裏世界の王族の出身です。
ここで一つ、気づいたことはありませんでしたか?
そう、二人とも名前が「水月」と似通っているんです。この名前に隠された思惑を、少し解説していきたいと思います。
まず、この政略結婚は、王族から皇族に嫁ぐのですから、出世になります。そして、1番大事なのは、この結婚によって彼女たちは、現在皇帝の座に最も近い“稀子”である「水月」の義姉妹になるということです。この水月にどれだけ近づくことができるかが、王族たちにとっては大切になってきます。
そこで、命の次に両親から贈られるものであり、そのために愛着の湧きやすい「名前」を改名して似せることで、少しでも接点を持たせようとしたのです。
年齢的に、先に婚約が決まったのは海月です。海月の両親は、「水月」の名前のうち、龍神様の中で2番目に位の高い龍・首龍のうちの1頭である「月龍」の名前にも含まれる漢字、「月」の字をもらい、そのまま付けました。
そして、「水」と関係の近い言葉で、水月の契約龍(戦闘時の相棒の龍神)である「海龍」の名前にも含まれる「海」の字をつけました。これが「海月」の誕生秘話です!
へぇ〜って思った方、ここからが面白いんですよ!(個人的に)
雨月の両親もまた、「月」の字を引用しました。
そして、数ある「水」に関連する漢字の中から、「雨」の字が選ばれた理由が深いんです。
雨月の両親は、娘の年齢的に、先に皇族の仲間入りをした海月との間に序列が生じてしまう可能性が拭いきれないため、少し牽引しておきたい、という気持ちがあります。そこで着目したのが、「海」月です。
元々、雨が川となり、海に流れているのであって、「海」は、「雨」が降らないと、存在できません。美しいと言われることもなければ、輝くこともできない。
つまり、海(海月)は雨(雨月)がいなくては存在できない=雨月の方が格が上だ、という意味を仄めかしているのです。
もちろん、これは彼女たちの親が政治的な経緯でつけたもので、海月や雨月はそんなことは全く知りません。ですが、こういった小さなところにもちゃんとした意味があるのが面白いですよね。
これからも細かいところにまで意味を持たせていきたいなと思っておりますので、もし何かに気づいたり、気になったりしたことがございましたら、コメント等頂けますと非常に嬉しいです!もちろん、必ずや返信させていただきます!