――二つの月が、夜を支配する世界。
冥界の月の領域。
そこは、現代日本とは異なる理に支配された異界。
空には常に、
白銀に輝く「幽月」と、
紫黒の光を宿す「影月」が浮かんでいる。
昼は短く、
夜が長い。
月の光こそが、
この世界の魔力と命を循環させる源だった。
双月の世界
幽月界の民は、
月と共に生きる。
月光から魔力を得て、
月灯を灯し、
月花を育て、
夜を越える。
王都ルヴァリアを中心に、
幻想的な月都文化が栄えている。
しかしその裏で、
世界は百年前から、
静かに崩壊へ向かっていた。
〇アビスムーン
太古より、
幽月界に存在する災厄
それは、
月の裏側に眠る“世界侵食”。
影月を通して滲み出し、
マジック・ランページ
疎外感
空間侵食
月喰発生
を引き起こす。
〇ムーンイーター
深淵月に侵食された存在。
生物、
魔獣、
時には人間すら、
月喰へ変貌する。
双月重なりが近づくほど、
その数は増えていく。
〇双月重なり
百年に一度。
幽月と影月が重なる夜。
それが、『双月重なり』である。
その夜、
深淵月の力は最大となり、
歴代の界王は暴走した。
そして百年前。
世界を守るため、
界王ルクスは自らを封印の核とした。
以来。
界王は、
世界を維持するための“生贄”として存在している。
界王
幽月界を統べる王。
しかしそれは、
単なる支配者ではない。
界王とは、
「深淵月を抑え続ける封印そのもの」
である。
強大な月の力を持つ代償として、
界王は常に暴走の危険を抱えている。
〇月守り
古より、
界王を支え、
暴走を鎮める役目を持つ存在。
それが『月守り』である。
月守りの力は、
浄化と鎮静。
界王の暴走を唯一抑えられる存在とも言われている。
〇現在の幽月界
双月重なりが近づく今。
世界各地で異常が発生している。
月喰増殖
珍しい月光
結界崩壊
深淵侵食
そして。
100年前、
止まった時間が、
再び動き始めようとしていた。
