今日の朝のこと。
駅に繋がる通路を歩いていた……。
右側に黄色の点字ブロックがある。
白杖をついたおじいさんはなぜか、ブロックの無い左側を歩いていた。
なんでだろうと思って声をかけた。
「だいじょうぶですか?掴まりますか??」
「あぁ、ありがとう。」
「ブロックのあるところを歩きますか??」
「いゃ、平気だよもう何回も歩いているから……」
その後も話をしながら目的地まで一緒に歩いた。
「点字ブロックの上を歩いてると、同じ白杖の人とぶつかっちゃうんだよ。」
僕はそんなこと今まで一回も考えたことなかった。
点字ブロックは不自由のある方を助ける大切なものとしか思えていなかった。
でも実際は違ったみたい。
確かに正面から同じように向かってきていても当人同士は気付けないのかもしれない……と思い至った。
ぶつかる危機を回避するために、目が不自由でもブロックの上を歩かない選択肢があるなんて……。
幅10メートル程の通路についても、中心を軸に考えた時、左右に行くほど傾いているところがあるらしい。
言われてみれば確かに経年劣化で、中央と端では多少のたわみがあるのかもしれない。
今日の朝、僕はそのおじいさんと出会わなければ一生考えることも気づくこともなかったかもしれないな……ということに巡り合えた。