話は前後するのですが、4月26日、平成最後のプレミアムフライデーに新冠に行ってきまして、ギョウジャニンニクを刈って参りました。
正直最初はたいして乗り気ではないというか、まあ付き合いでというかね。そんな感じで。同行者も免許は持っているんですが、運転に自信がないということで(じゃあ返納して身分証明はマイナンバーカードでやれよ)、ずっと俺が運転して。札幌からだと片道3時間くらいすかねえ。夕方に出たんでついたら真っ暗で道も暗いし。で、れ・こーどの湯という多分アルカリ性の温泉がありまして、これは非常に良かった。バカ肌なので、ちょっとぬるぬるするとか、硫黄のにおいがするとかじゃあないと「別に北のたまゆら(札幌近郊に存在するスーパー銭湯チェーン店)で良くね」とまでは言わないものの、差異の弁別はできないのですが、まあ肌がぬるつけば「おお、違う」というのは分かりますからね。ほんで、なんと、ここにもう売ってんですよギョウジャニンニク。一束350円くらいで。あと普通に料理にも出てくるし。うまい。うまいよ? でもじゃあもうこれで良くねえかと思いつつ、酒盛りをして寝て。
ほんで翌朝、同行者の方が起きてこないくらいだったのですが、まあ無理やり起こして、そんで、熊避けの鈴とビニール袋、カッターを抱えて、なんか山奥に行きまして。雑に車を停めて、そんで初手が沢越えですからね。クマザサもあるしよお。こんなんクマのごはんゾーンじゃん(クマザサのクマは隈取の隈だそうで、熊が本当に食ってるかは知りませんが、パンダが笹食ってんだから食うんじゃないんですか?)、そこにもっとおいしいごはんが来ちゃった状態じゃん、なあ、って思いながら、まあ騒ぎつつ進んでいってね。
で、最初のギョウジャニンニクゾーンはすでに刈り取られていて、もうないんです。なんか、ほんとちびっこいのしかなくて、これ取ってもしょうがないので、もっと分け入ろうとそういうことになる。
ほいで坂道、というか俺の観点から言うと崖を登っていくわけです。マジで木の根っことか、木そのものにつかまって、飛び移っていかないと滑落していくみたいなひどい道ですよ。めちゃくちゃだよ。そもそもあんのかよギョウジャニンニク。もう帰ろうよぉ、って思ったところで、同行者が、おっと声を出して、それですよって教えてくれる。
まあね、ググってくださいよ。ギョウジャニンニクで。俺も写真ツイッターにアップしてますけど(
https://twitter.com/GjmmtgKakuyomu/status/1121994592549658624 )、まあ草ですよ。めちゃくちゃに草。単なる草で草(後者の草は「笑いました」という意味の草です)ってなもんですよ。全然笑ってませんでしたけど。まあ、根元のあたりに紫色の鞘みたいなのがあって、あと刈り取って匂い嗅ぐと一撃で分かるんですが、とにかく見た目は草で。これはお前無理だろと。どうやって発見するのかと。とりあえずその一群は写真撮って刈り取ったもののですよ。
それで、まあどうするにもこの崖をどうにかせんばならんということで、なんとか滑落しないようにひーこら言いながら駆け上っていって、ちょっと緩やかな傾斜のところにたどり着く。ふーって一息つく。周りには白樺がいっぱい生えてましてね。白樺っていうからには白いんです。白い細い木がたくさん生えている。そんな中、一本、黒くて太くてねじっくれた木が生えているんです。
いいですか。
ちょっと難しいアクションゾーンを超えて、一息つけるゾーンに辿り着くんです。そんで、あたりを見渡すと、さらに小高いところに、ちょっと目立ったオブジェクトがある。ここにアイテム置かないの嘘でしょって思いますよね。
https://twitter.com/GjmmtgKakuyomu/status/1121995499853107201 あんの。ギョウジャニンニク群生してんの。俺はゼルダでもやってんのか?
すげーーーなんだこのレベルデザイン、良くできてんなオイってなって、どっばどばドーパミンが出まして、そしたらねえ、めちゃくちゃなスピードで学習が成立するんでしょうね、もう「わかる」んですよ。次の群生地が。あそこにもある、ここにもある、なんならクマザサにちょっと見た目的には似てるんですが、クマザサの群生地帯の中で「怪しい」箇所があって、そこに近づくと、ギョウジャニンニクも群生している。あのー、古いディズニー映画なんか見ると、ちょっと描き込みの程度が低い石とかあるでしょう。そんで、案の定それをキャラクターが持ち上げたりする。そういう感じで、ポップアップするんですね。この、最初はただの草だった草がですよ、「おっあるぞ」「あそこにありそうだ」って思って、思って近づいたら本当にある。どうなってんだこれは。
これがもうさあ、面白くてしょうがなくてですね。こら試行回数増やすうちにクマに食われて死にますわなあ、それも分かるというくらい面白かった。
あのー、ある種の適応不全の人で、俺も結構そのケがあるんですが、注意散漫・過集中・多動みたいなのを特徴とするタイプの人がいる。AD/HDなんて言いますね。で、このAD/HDは過去、人類がもうちょいウホウホしてたころには優秀なハンターだったのではないかという説がある。結構正しいと思いましたね。
AD/HDにはドーパミン再取り込み阻害剤を入れると効くサブタイプがあって、つまり、短く言うとドーパミンが足りないんです。で、これはドーパミンが「常に」足りないのかというと違う気がしてて、俺はそんなにこの辺詳しくないので適当に言うんですが、自分にそのケがあるというのが正しいと仮定した場合の自分の経験から言うと、閾値の問題だと思うんですよね。
短期的には下手したら過剰に出ると思うんですよ。だから誤学習を過剰学習して破滅するわけですけど(これも雑な説明ですが、ドーパミンがめちゃくちゃ出ると、その時していた行動を「学習」するんですね。一番わかりやすいのは、ビギナーズラックでぱちんこにクソハマるとかですね、俺もやってました)、これが「相対的に過剰」なのか「絶対的に過剰」なのかがちょっと良く知らんのでなんとも言えないんですが、エニウェイ、多くの人にとって長期的にちょろちょろドーパミン出してワーイハピネス、と行けるところはあんま成立しにくい。ちょっと前テレビでもやってましたが、マシュマロ我慢するとケーキ貰えるやつとかで、マシュマロ食っちゃうタイプなんですな。
ただこのマシュマロ食うタイプの人間、ビギナーズラックでぱちんこにハマるタイプの人間は、短期的な過剰学習はむしろ得意なんですよ、たぶん。ほんとは汎用性のあるものを汎用概念としていって、それ以外のものは一過性のなんかで雑に処理していった方が、特に現代的な生活のなかでは効用が高いと思うんですが、「ギョウジャニンニクを刈ってくる」という一点を人間の価値とした場合は、特殊事例、すなわち「ギョウジャニンニク」の形状パタンを一気に概念化して、探索可能になると強い。そしておそらく確実に人類の歴史の中で、ギョウジャニンニクを大量に刈るというのが人間の価値であった時代があったはずだ。もちろん、ムラの英雄にはなりますが、さっきも言いましたけど試行回数増やした分クマには食われますからね。短命ではあったのかもしれませんが、まあ、その前に形質を残していったんでしょうかね。
ちょっと最後良く分からない話になりましたが、いろいろなんか感銘を受けてよかったなあという話です。皆さんも刈りましょう。特に、このハンタータイプの人間で、日々の生活の中で生きにくさを感じている皆さんはわりとおススメで、生、および報酬系が音を立てて駆動し急激に学習が成立していく喜びが感じられる上に、わりかしローリスク(クマに食われる部分をどのようにリスクとして算定するかは今後の課題とします)で、他人にもそれなりに喜ばれるので、これは結構お得だなあと思います。まあ、初期学習のために教師は必要だなとは思いましたが…。
野食界隈で、イボセイヨウショウロ(トリュフっぽいやつ)がわりにその辺に生えてて、コツがわかると一撃で分かるようになるみたいな話があって、へーみたいな感じだったんですけど、これは多分そうなんだろうなって強く思いました。いやー実に実に面白かったです。来年もぜひ行きたいですね。
とりあえず雑に煮て醤油漬けにしてちびちび食ってます。うまい。ではまた。